半導体メーカー「マイクロン」の下げは深刻
相場が小じっかりの中で逆行安だったのが半導体SOX指数。いいところなく終始軟調で1.7%ほどの下げ。相場の足を引っ張っている。
新高値を更新していたけれど、昨日の下げで4月につけた高値を下回って引けてます。
なんといっても前日に大きく買われたマイクロン5.7%安が目を引く。売買代金でも9位に入り売りを読んでいた。アナリスト予想を大きく上回った前日の好決算を1日で帳消しにしてしまった 。
僕的には、昨日の相場のハイライトはこれだと思ってる。移動平均がクロスするあたりまで株価が戻したところで昨日の下げ。正念場ですね。
以前から言われるように半導体不足は遅くとも2022年には解消されるとの見方などがメモリメーカーの重石になってる(一部アナリストは夏にも短期的なメモリ価格のピークが来るとも)。
さらにガイダンスを受けて半導体アナリストが言い出したのは、マイクロンの「コストアップ」に対する警戒感。これが大きく売られた最大の要因。
マイクロンもいわゆる極端紫外線リソグラフィーとかEUVとか言われる最先端の製造装置関連に、多額の研究開発や大規模な設備投資を行うと発表。
投資額は収益に対して35~40%を占めると見られ(なおかつそれが生産を開始するのが2024年度)高コストをかけないと将来収益を得られない現実にたいして「警戒感」が出ています。
これは他の半導体メーカーにも言えることでしょうね(微細化が進めば進むほど、コストが加速度的に上がっていく不安です)。
もちろん、ガイダンスを受けて「マイクロン目標株価140ドル!」とかいう超強気のアナリストもいます(JPモルガンなど)。微細化技術を手に入れれば、平均販売価格の高い製品にシフトできるので、粗利益もあげられる余地がある、と。
微細化にお金を突っ込むコスト高への不安。一方微細化できれば収益はアップできるかも。この辺の読み(要するに莫大な研究開発費や設備投資が、将来きちんと利益を生むのか?)その結果が株価を左右しそうです