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東京でワクチン無効の変異株は出現するか?重症化促す「抗体依存性感染増強(ADE)」と中国製ワクチンの真実=高島康司

東京五輪でスーパーバリアント出現か?

こうした状況のなか、ある懸念が話題になっている。それはワクチン接種率が低く、蔓延がまだ拡大している日本でオリンピックが開催されるので、日本でスーパーバリアントが発生する可能性があるのではないかという懸念だ。

無観客開催で他の国々からの観戦者の訪日がないといっても、数万人単位のオリンピック関係者があらゆる国から訪れる。もちろん万全な観戦予防対策を講じて来日するが、それでも陽性者の入国は完全に防止できるものではない。すでにオリンピック関係者のなかに感染者が出ている。

ということでは、新型コロナウイルスの様々な変異株が日本に持ち込まれ、さらにそれらから新しいスーパーバリアントが生まれる可能性も完全には否定できないはずだ。嫌な言い方だが、日本発の「オリンピック株」とでも呼べるような変異株だ。こうしたものが出現するなら、既存のワクチンの効き目も低下するかもしれない。

もちろんそうならないことを心から願うが、そうした可能性もないわけではい。絶対に安心することなく、感染対策には最新の注意を払い行動すべきだろう。

抗体依存性免疫増強(ADE)は危険なのか?

次に読者の方からリクエストのあったテーマ「抗体依存性免疫増強(ADE)」の危険性について解説したい。

いま「抗体依存性免疫増強(ADE)」の危険性が注目されている。さまざまな報道サイトにこの危険性を指摘する記事が散見される。

ちなみに「抗体依存性免疫増強(ADE)」とは、ウイルスに感染したときに体内で作られる抗体が、ウイルスの細胞への侵入を防ぐのではなく、逆に細胞への侵入を助長する現象のことである。

もともとこれはデング熱で確認された現象だった。デング熱には4つの血清型がある。1型に感染すると1型に対する抗体ができるので、1型には感染しても重症化することはない。しかし、1型に感染し、その抗体を持っている人が2型に感染すると、「ADE」が発生し、重症化することが分かったのだ。

そして、今年の5月に大阪大学の研究チームが、新型コロナウイルスの感染者の体内にも「感染増強抗体」が作られていたことを突き止めていることから、「ADE」に対する懸念が深まっている。

Next: 中国製ワクチンは危険なのか?「ADE」が発生する可能性

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