お金を貯められない人は、そういう思考のクセを「脳」が記憶してしまっている可能性があります。3週間だけ意識すれば「貯蓄脳」に上書きできます。(『教育貧困にならないために』川畑明美)
ファイナンシャルプランナー。2人の子どもと夫婦の4人暮らし。子育てをしながらフルタイムで働く傍ら、投資信託の積立投資で2,000万円の資産を構築。2013年にファイナンシャルプランナー資格を取得。雑誌を中心に執筆活動を行う一方、積立投資の選び方と積立設定までをマンツーマンで教える家計のコーチング・サービスを展開している。
人間の脳は「損失」に敏感
投資のやり方をお伝えしていると、少しのマイナスでも怖くなってしまい、「本当に大丈夫ですか?」と聞かれることがよくあります。
投資で利益を得るには「安く買って高く売る」ことですから、マイナスになることは必ずあるのです。
ただ、このマイナスになった時点で怖くなったり焦ってしまうのは、脳の性質から考えると、ごく当たり前のことなんです。
脳は損をすることが嫌いで、どちらかというと、得をするよりも損をしてしまうことに敏感なんです。
なので、マイナスになって怖くなってしまうのは、当然の感情なのです。
お金が貯まらないのも「脳」のせい
このような脳の性質は、投資をする時だけでなく、日々の買い物の時にも影響します。
例えば「30%OFFのこちらの商品は、最後の1点です!」と言われると、つい衝動買いしたい気持ちになってしまいませんか?
これは、その最後の1点を買えなくて「損した」ことを悔しく思うので、買わなければいけないと感じてしまうのです。
こうした日々の買い物のクセがあれば、お金が貯まらない原因にもなるのです。
「お金が貯まる習慣」は3週間で身につく
この私たちのクセを消すには、新しい習慣を上書き保存するしかありません。この上書き保存を成功させるには、一定期間、続けることが大事です。
悪いクセを新しい習慣に上書き保存するには、約3週間くらいかかるのです。それは、脳の中の「海馬(記憶に非常に深く関わっている所)」の仕組みによるのです。
人間の「記憶」は、いったん海馬に入って、寝ている間に整理されて長期記憶になっていきます。そして、海馬の中に新しい情報が保存される期間は、だいたい3週間。長くて4週間なのです。
この約3週間の間に、何度も何度も同じ情報が海馬の中に入っていくことによって「長期記憶化」しやすくなるので、習慣を変えることができます。
このように脳の機能を理解できれば、お金を貯めることができない人でも、貯められるように変わるのです。
『教育貧困にならないために』(2021年10月2日号)より一部抜粋
※タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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