クレジットカードが作れなかったら、デビットカードの選択を
デビットカードなら、自分の銀行口座と紐づけての即時決済なので、クレジットカードのような厳しい審査がない。
しかも、クレジットカードと同じように端末読み取り・タッチ決済が使えるので便利だ。さらに自分の銀行口座と紐づくので、いわゆる借金にならないのもよい。
意外と知られていないが、じつは2000年からデビットカードは発行されていた。その先駆けとなったのは「スルガ銀行」のVisaデビット。その後、三菱UFJ銀行や三井住友銀行など都市銀も国際ブランドのデビットカードを発行しだした。
しかし注目が集まったのは、2019年以降となる。
デビュー当時はクレジットカード全盛の時代で、口座から即時に引き落としされるメリットや使い方が顧客に響かなかったのかもしれない。
それが最近になって、デビットカードの持ちやすさが再認識され始めた。
銀行のキャッシュカードを作る感覚で、クレジットカードと同じ使い勝手のカードが手に入る。さらに借金にならない。審査もほとんどない。VisaやJCBブランドが使えるショップやレストランも多いので、支払い時に困ることもない。
デジタル遺品で迷惑をかけない
もう1つシニアにとって嬉しいのは、デジタル遺品への対応だ。
クレジットカードを使っていると、期せずして死んでしまった場合など、デジタル遺品の処分が気になってくる。
クレジットカードでは、利用金額がそのまま借金になって残ってしまうから、気を付けねばならない。それが後で相続人が苦労する原因になったりする。死んでから迷惑をかけてしまうのだ。
その点、デビットカードは、即時引き落としだから負債になることはなく、後始末が楽である。相続人を悩ますことは絶対にない。
この有利なデビットカードは、都市銀行だけでなく全国の地方銀行でも盛んに発行しているので、一度行きつけの銀行で聞いてみるといいだろう。自分のメインバンクで作るのもいいし、普通口座を作れば新しい銀行でも作ることができる。
それでもクレジットカードが欲しい人は、家族カードを検討する方法がある。
また、消費者金融が発行しているクレジットカードならば、審査が簡単だから挑戦するのもいい。ただし、どちらも条件がその人の環境によって大きく違うため、あまりおすすめはできないが……。