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外圧に弱い日本。森友事件のドラマ『新聞記者』を外資のNetflixが配信する意味=今市太郎

外資ならでは?元首相・現役国会議員にまったく忖度しない強烈な内容

映画版の監督を務めた藤井道人氏は、「口出しされずに自由に撮らせてくれるなら」という条件付きで、今回のドラマ版の監督も引き受けたそうです。

ネタバレになるので詳細を語ることは控えますが、森友問題で露呈した事実や元首相の発言なども実に細かく網羅されており、単なるフィクションとは思えないシズル感を随所にちりばめている点を見逃すことはできません。

自民党政権に忖度する国内メディアでは到底制作できない

強烈なストーリーと演出で、国内だけではなく、台湾や香港をはじめ海外でも「日本はこんなにひどい国なのか」という指摘と、日本国民がこれにまったく関心を示していない点にも、かなりの驚きが広がっているようです。

元々ネットフリックスは、オンラインでのDVDレンタルサービスとして業務を立ち上げていますが、足もとでは完全にハリウッドの映画産業をも凌駕する企業になっています。

ネット配信のサブスクビジネスとしては最大手ですから、すでにコンテンツ制作とIT企業という両面を持ち合わせている存在感ある企業です。

それだけに、昔から映画産業やシリコンバレーのテック企業との親和性が高い米国民主党とも、それなりの関係をもっているとされています。

そんなネットフリックスですから、米国民主党が安倍元総理を気遣う・庇う気があるならば、この『新聞記者』の内容になんらかのプレッシャーを与えることもできたはず。

しかしながら、そんなことはまったくなかったようで、自由な制作・配信の実現でむしろ無言のエンドースを受けて配信に漕ぎつけた可能性までありそうな状況です。

安倍夫妻は、すでに米国からも目ざわりな不法者として認識されているのかもしれません。

昨年、公文書の不正な書き換えを業務として強要され、それを実行したことを苦に自ら命を絶った赤木俊夫さんの遺族が起こした民事訴訟では、12月15日に全面的に非を認める認諾が行われ、カネを払ってこの件は一件落着となってしまいました。

【関連】「安倍隠し」に血税1億。森友裁判“認諾”に怒らぬ日本国民の腑抜けぶり – まぐまぐニュース!

さすがにこのドラマはその遥か前に撮影されていますからこの話は出てきませんが、いまだ存命で、かつ自民党の最大派閥の長である人物をモチーフにして、ここまで悪事を詳らかにしたドラマは圧巻の出来と言えるのではないでしょうか。

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