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バイデンの外交下手が招いたウクライナ危機。“資源強者”中露に追い込まれているのは欧米側=角野實

中国の何が悪かったのか?

では、「中国の何が悪いのか」といえば、以下の3つと考えることができます。

1. オリンピック終了後の株価の反落(どこの開催国も五輪終了後には株価は反落します)
2. 欧米による中国へのロシア制裁同調へのプレッシャー
3. コロナ感染の蔓延

この3つが考えられます。これらを端的に表現しているのが、人民元相場になります。

では、きのう人民元安を招いた原因というものは、

1. (五輪終了による)中国に入れた資金の撤退
2. 欧米へのロシア制裁プレッシャー

ということが考えられます。

五輪終了後には各国の参加者、メディアなどは揃って出国をしますし、人民元を売却して自国通貨に変換するのは当然の話です。

また、中露の経済的な関係から、もし、中国がロシアへの経済制裁を課したら中国に投資する意味のないお金が流出するのが自然なことです。

中国がロシアへ制裁を加えるための条件

ただし、上記でも示したように中国がロシアへの制裁を加えるためには

1. アメリカの制裁緩和が条件
2. 中国のメンツを保つこと

これが条件になりますので、これらをバイデンが飲むわけがありませんし、また中国のメンツを徹底的に無視したものですので、実現はどうみても夢物語です。

ただし、経済が相当に弱るという場合においてはその可能性はありますが、ロシアに制裁を課した場合の利益、しなかった場合の利益を天秤にかけるだけの話です。

これがどういう計算になるのかはわかりませんが、制裁も緩和せず、メンツを傷つけ、アメリカのいう通りにはいかないというのが当たり前の話です。

欧米の投資家は、中国も「ロシアは許せない」と考えるはずと勝手に都合のよい解釈をして売り浴びせたのだろうと思いますが、その通りの結果にはならないでしょう。

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