いよいよやってくる金融緩和縮小の時代
昨日3月15日は中国にマーケットがフォーカスしたので中国中心に動いただけの話で、これが本日はどうなるか、言わずとしれたFOMCです。
アメリカの話に行くと、エンパイア指数がマイナス11ポイントと、不景気入りです。通常は、バイアス、つまりトレンドが発生するのにはこのエンパイア指数などが3か月連続で起こると昨日のポアソン過程の話に戻り、人々は不景気に対応した生活を送り始めるので本格的なリセッション入りとはなりません。そのほか、エンパイアと対比されるフィリーの数字がいつも良い数字が出る傾向がありますので、これをみてから、という判断もあるでしょう。
ISMの製造業をみれば、3月の株価はほとんど変わらないから若干高だよ、と言っていましたがこのシナリオが変更になるのは、エンパイアとフィリーの結果次第だよ、と言った通りですから、本日のFOMCと合わせて検討することが重要です。
FOMCというのは、緩和の拡大が終了がほぼ確実になります。そのうえに間違いなく利上げはするでしょう。パウエルもそう言っています。
つまり、きのうまでは金融緩和拡大。そして、きょうの27時には金融緩和の終了と停止が発表されるのですから、今までのアメリカ経済が好調であったのは、金融緩和のおかげが一夜にして変わるのです。
金融緩和の最大の恩恵は資金調達のしやすさですから、それに対して、きょうの27時以降は資金調達が困難になるということです。それを織り込んで金利が急騰をしているのですから、0.5ポイントの利上げも可能性があることをマーケットは読んでいるわけです。それが0.25になったり、0.75になったりすればマーケットは荒れるでしょうし、また、QTも開始となれば、大荒れは必至の状況です。
これらのことを頭に入れると、ま、明日の朝、私はたぶん、5時くらいに起きるでしょうが、そこからゆっくり考えて売りの量を調節するだけの話です。
昨日はユーロとスイスなどの独歩高です。ウクライナ侵攻を受けてヨーロッパ経済の停滞フォーカスが中国に移行したのが明らかです。本日はFOMCですので再び欧米に戻るでしょう。資源は人民元次第です。
そのほかはとくにありませんが、金利がFOMC後に調整する可能性がありますし、小売売上がどうなるのか、という問題もあります。
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- アメリカの凋落 ―目の前に起こっている現実を間違えてはいけませんー(3/14)
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『角野實のファンダメンタルズのススメ』(2022年3月16日号)より一部抜粋
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