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バイデンの外交下手が招いたウクライナ危機。“資源強者”中露に追い込まれているのは欧米側=角野實

検証されていないニュースが多すぎる

何が言いたいか、といえば、いま、世に出ているほとんどのニュースというのは、まともに検証がされてもおらず、自分たちの主張を正当化するためのだけのものなのです。

まともに考えれば、空中戦であれば2~3週間で終了をするのかもしれません。地上戦で3週間で終了するというのはどう考えても終わらないのに、ロシアの進軍が遅れている、ロシアが不利だの……どの口が言うのか理解できません。

ロシアにきちんと制裁ができているのであれば、次々と制裁を課していくのはなぜなの?と考えれば制裁は不完全なのね、と考えるのが妥当です。

ロシアがデフォルトをする可能性があると喧伝するのは、ロシアへの投資資金を妨害したいのですね、と考えるのが妥当です。

ロシア国債のシェアを考えると、国際金融へのダメージはほとんどありません。

今、こういった情報が錯そうした状態は、最近では中国の不動産大手エバーグランデがデフォルトを起こすか否か、というときでした。私は、不動産業者を共産党が潰すわけがない、と言っていたのですが、世間の声はさにあらず。「潰れる、潰れる」と大騒ぎをしていたのが当時のことです。結果、いまだにデフォルトを起こしましたが、潰れてはいません。

追い込まれているのは欧米側

ロシアの経済がある程度、ダメージを受けることは確かでしょう。しかし、それもプーチンの計算のうちです。そのような計算もせずに侵攻など行いません。

今の流れて出てくる事実と思われるニュースを合理的に判断すると、まだロシアには余裕があるよね、とは考えています。むしろ追い込まれているのは欧米です。

かんたんな事象として、中国にロシアに対して制裁を求めるということは、欧米側にそれだけ手詰まり感があるということです。中国は見返りとして米国の中国に対する制裁解除を求めるでしょう。それにバイデンが応じるわけがないから、半分、中国を脅したようなセリフが次から次へと出るわけです。

つまり中国はロシア制裁に応じていない、そのような脅しのようなセリフを発することは中国のメンツをさらに傷つけ、対立は決定的になります。

中国はそれを想定していますので、もちろん対立しない方が良いに決まっていますが、構いませんでしょうが、アメリカはそれでは困るのです。

欧米と中露の対立、短期的にはさっぱりわかりませんが、中長期で考えれば、圧倒的に欧米側が不利だとは考えています。

湾岸戦争のときに大量破壊兵器があると大騒ぎして、結局、何もなかった。これは消しようがない事実です。また、湾岸戦争のときみたいに、世界の人々は米国の横暴を許すのかな……と私は思っています。

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