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「絶好の売り場」を提供? 説得力がない麻生財務相の円高阻止発言=斎藤満

アメリカの手の平で踊る安倍政権、円売り介入実現の可能性は低く

昨今の安倍政権に対しては、米国のネオコンや外交問題評議会(CFR)などが様々な形で個人ごとに「ささやき」作戦に出ている模様です。

それが安倍政権首脳にまんべんなくなされていれば問題ないのですが、安倍、菅両氏にはささやいても、麻生大臣が外されたり、逆に麻生、菅氏などにささやいても、安倍総理が外されたりと、意図的に分断を狙った動きも感じます。麻生発言はやけに感情的でした。

以上のように、麻生大臣の認識は内外で共有される可能性が低く、現実に為替介入がなされる可能性は低いと見ます。

仮に介入があっても小規模に

仮にできても、年間10兆円以下に収まるよう、小規模なものに限られます。米国と喧嘩してまでも円安にする勇気はないでしょう。

この先、内外の環境も円安には向きにくいと見られます。米国の6月利上げも見送りとなる可能性があり、原油価格がまた下落に向かって「リスク・オフ」が再現する懸念があります。

日銀も米国に遠慮したのなら、6月も緩和はできません。そうであれば、109円まできたらドル売りの絶好のチャンスで、株も深追いは禁物となります。


※本記事は有料メルマガ『マンさんの経済あらかると』2016年5月11日号を抜粋・再構成したものです。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に無料のお試し購読をどうぞ。月前半のご購読は特にお得です!

【関連】アメリカの戦略転換と「第2次麻生太郎内閣」誕生の真実味=斎藤満

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マンさんの経済あらかると』(2016年5月11日号)より
※太字はMONEY VOICE編集部による

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金融・為替市場で40年近いエコノミスト経歴を持つ著者が、日々経済問題と取り組んでいる方々のために、ホットな話題を「あらかると」の形でとりあげます。新聞やTVが取り上げない裏話にもご期待ください。

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