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日銀と投機筋のイタチごっこで最悪の結末へ。ついに私たちは日本国債相場の崩壊を目撃するのか?=今市太郎

恐らく我々は資本主義の先進主要国の中で唯一、国債市場を中央銀行みずからがクラッシュさせて終わる光景をリアルに目の当たりにすることになるのではないでしょうか。国債金利の暴騰は価格の下落を招き、ドル円は暴騰後に今度は一気に円高方向に動くことになりそうで、市場ではドル円のプットを大量に買ってそれに備える向きも激増中です。(『今市太郎の戦略的FX投資』今市太郎)

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※本記事は有料メルマガ『今市太郎の戦略的FX投資』2022年6月24日号の一部抜粋です。興味を持たれた方は、ぜひこの機会に初月分無料のお試し購読をどうぞ。

日銀がヘッジファンドに負ける?

日銀と投機筋による日本国債をめぐるイタチごっこは頂点に達しています。

先週11兆円という巨額の国債買入れをしている日銀は、すでに週の買い入れ額としては史上最高のレベルに達しており、既発債の保有は50%を超える勢いです。

10年債は膨大な買いが入ると0.25%以下の金利に戻るものの、すでに先物の空売りも膨大になっており、こちらの金利はとうに0.25%を超えたままの状態に陥っています。

金利を上げないために日本円の紙幣をバンバン刷りまくり、他国ではインフレが加速するのに日本だけ緩和で、異常な流動性を維持することは先行きインフレの崖に直面することになります。

そんなとんでもないことになるのを日銀は、まったくもって無視し続けています。

日本国債市場は事実上、日銀のバランスシートの中で展開されるようになっており、すでにまともな市場としては機能しないところに入ってきていることがわかります。

旧ソ連の計画経済を目指すなら仕方ないことですが、これでこの先も債券市場を維持できるのかどうかが非常に大きな問題です。

世界第3位の規模の債券市場は「崩壊」目前でどうなってしまうのか

恐らく我々は資本主義の先進主要国の中で唯一、国債市場を中央銀行みずからがクラッシュさせて終わる光景をリアルに目の当りにすることになるのではないでしょうか。

国債金利の暴騰は価格の下落を招き、ドル円は暴騰後に今度は一気に円高方向に動くことになりそうで、市場ではドル円のプットを大量に買ってそれに備える向きも激増中です。

なによりこんな中央銀行が政策を行っている国に対する信認は著しく低下しますし、日本の民間企業にさえその影響が出かねない状況です。

巷では黒田更迭の噂も飛び交いはじめていますが、中銀自ら自国の国債市場をYCC維持の名のもとに完全に粉砕してしまったあと、いったい何が起きるのかに注目が集まります。

端的に申し上げて、相当ヤバい状況に直面しはじめていますから、巻き込まれて大けがをしない準備が必要です。

Next: ドル円はとにかく激しい上昇と暴落のリスクを負いながら動くことに

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