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旧統一教会が操る「ツボノミクス」だった日米政界。トランプほか要人“懐柔”の原資は日本人から霊感商法で巻き上げか=今市太郎

活動原資のほとんどは日本の信者から霊感商法で巻き上げたもの

表向きはNGOを語るこの団体の運動原資のほとんどは、本邦国内での霊感商法により獲得されたもの。

そのことを、ここに出席した米・加の要人、ビデオメッセージでのトランプなどがどこまで認識できているのか。それを考えますと、凄まじい怒りと絶望感を同時に感じさせられることになったのは言うまでもありません。

この教団が1982年に設立したワシントンタイムズは、トランプを強烈に支持する保守メディアであり、共和党の重鎮と統一教会をつなぐ大きなルートになっているのは間違いなさそう。

相当な政治活動資金を米国で投入していることも、トランプがこの教団に関わらざるをえない状況を作り出しているようです。

統一教会の「ツボノミクス」は実に複雑巧妙な手法で全体が見通せない

岸田首相はさすがに、統一教会との濃厚接触者をそのままにしていたのでは政権が持たないと判断したのか、そそくさと大幅前倒しの内閣改造に踏み切りました。

しかし、自己申告による統一教会フィルタリングはまったく意味を持たなかった様子。

改造内閣を支える副大臣・政務官計54人のうち、少なくとも19人が教団との接点があり、すでに関係を認めた閣僚7人を含めると、なんと26名もの人間が教会との関わりのあるものとなってしまいました。一線を画すどころか踏み外し、それを隠す事態に陥っています。

こうした統一教会との関係をもつ自民党議員が激増した背景には、やはり一番の政党のトップが密接に絡んでいたという公然の秘密が大きく影響していたのでしょう。

信者を総動員しても10万票にも及ばないこの教会と関係を持つということは、集票以外に別のメリットがあったであろうことが強く窺われる状況となってきています。

入閣で統一教会との関係を問われた議員たちはすっとぼけて詳細を一切語りませんが、秘書や事務所スタッフの無償労働、選挙時の応援スタッフの無償派遣など間違いなく何か明確なメリットが存在したはず。「丁寧に説明する」などとまやかしの言葉を繰り出しても、ほとんどの国民がまったく納得がいかないのは、このあたりに問題があることを強く感じさせられます。

イベントに祝電を打ったり挨拶に登場したり、さらにろくな部数もない世界日報などという機関紙に登場して名前をさらけ出すことは、日本や韓国の信者にとっては絶大な親和性を形成させるようで、安倍元首相に対するこうした信者たちの評価は昨年の同イベントに祝辞を述べるビデオメッセージで出演してから驚くほど高まったと、韓国の教会要人はその広告塔効果を臆面もなく口にしています。

教団が個々の政治家に提供するであろう資金や無償労働と名前貸しによる教団への信者のロイヤリティの向上というものは、ずばりトレードオフの相当したたかな仕組みが用意周到に仕組まれていることが見えてくる状況です。

教団の「ツボノミクス」恐るべし、といったのが現実の世界のようです。

Next: 変われない日本。もはや外圧で統一教会を封じ込めるしかないのか

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