どういうことかというと景気後退、実際に景気が後退して業績が悪化する局面においては、バリューというか従来型企業は、やはり景気に沿って業績が下がりますから、それに合わせて株価も下がるだろう。
一方でグロース株、成長を続けるハイテク株などは、これまで金利の上昇によって、PERが引き下がって、株価が下がってきたという側面があるのです。
逆に金利が低下するということは、今度はPERが上がりやすい。特に成長株のPERは、結構上がるときにはどこまでも上がりますから、これまで下がった分がまた取り戻されるんじゃないかと思います。
つまりこの流れで言いますと、今バリュー優位になっているところが、金利が低下する局面、そして円高になる局面においては右肩上がりになりうるのではないかというところです。
これをトータルで考えると、例えば本当に全部が全部こうなるというわけではありません。
しかし、もしこういう状況になったとしたら、例えば円高になって、なおかつアメリカのグロース株がこれから上がるぞということになったら、ドルを買うと同時にアメリカのグロース株を買えばいいということになってくるわけです。
このようにお示ししたのは、あくまで1つのシナリオに過ぎないんですけれども、例えば円安だからどうしようとそれだけを考えるのではなくて、円安になっている理由は何か?そして今後どうなるのか?ということなどいろいろ考えを巡らせることによって、今後動くべき戦略・あるいは描けるシナリオが出てくるわけです。
ぜひ相場を見るときは、こういった一側面ではなくて、多角的に見ていただければと思います。またそういった知見を提供できるように、つばめ投資顧問では情報発信しています。
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『
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
』(2022年09月16日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。