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五輪汚職の検挙ラッシュ「パクりんピック」本番はこれから。中止シナリオは絶対になかったことが今さら露呈=今市太郎

国立競技場の立て直し費用が大きくなったのも、神宮外苑再開発が絡んだから

もうひとつ、一般市民にはまったく理解されなかったこととしていまさら顕在化しつつあるのが、神宮外苑再開発の問題。さらには、それに起因する「地上げ」が大失敗を喫してしまったという事実です。

都内青山周辺の超高層ビルから四方八方を眺めてみますと、皇居以外で広大な土地が残されているのは、実は明治神宮外苑です。

この東京都心のオアシスとも呼べるような自然豊かなエリアが、東京五輪と絡める形で超高層ビル建設計画が進んだものの、それを実現するための地上げ作業が大失敗に終わり、暗礁に乗り上げているということも明らかになりつつあります。

一般メディアの報道では、この地域の樹木1,000本以上が切り倒されることだけが妙にクローズアップされましたが、実はスポーツ施設の配置替えだけではなく、東京に残された最大のオフィス開発が進行していたことが見えてきます。

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東京五輪の再招致の計画を行った当時の猪瀬都知事は、既存の施設を有効利用してコンパクトでカネのかからない五輪の実現を口にしていましたが、権力の中枢にいた巨悪の皆様方はエコなどというスキームはまったく関係ない様子。

五輪をきっかけにこのエリアの一大開発を目論んだわけで、猪瀬プランは完全に消滅。ご本人も徳洲会から5,000万円をもらったことがバレて、都知事の座を追われるという情けない顛末を迎えています。

今さら東京五輪開催決定瞬間の写真を見返してみると、森喜朗氏・安倍晋三氏の2人が最前列で発表の瞬間に万歳をしている姿があります。カネをかけて不正招致に関わった者と、猪瀬氏のように除け者にされていた者。この両者の喜び方が激しく違うのも、今さらながらによくわかるものがあります。

しかしこの開発話、新国立競技場建設による周辺高さ制限の緩和から、一気に超高層オフィスビルの建設へと繋がるはずでした。

しかし、森氏からのアサインでこの地域の地上げの責任者となったとされる電通時代の高橋容疑者の部下、つい最近までデジタル担当大臣で妙なアプリの問題でも疑惑をかけられているあの方は、完全に地上げに失敗。検察からの追及のみならず、その筋の怖い方々からも狙われているという良からぬ噂がしきりに流れてくる状況です。

Next: 五輪開催を中核とした国家権力の一大疑獄事件が展開されていた

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