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防衛増税で岸田政権は盤石に?バイデン政権が裏で支援、広島サミット後の解散総選挙で「安倍派」一掃か=斎藤満

安倍派の狼狽

ここで目立つのが、安倍派ならびにそのシンパの狼狽ぶりです。

安倍派の閣僚が敢えて増税路線を批判、閣内不一致を印象付けることになりました。安倍氏に近かった高市大臣は首を覚悟で増税を反対し、萩生田政調会長以下、西村経産相など安倍派が矢継ぎ早にこのご時世に増税は経済への負担が大きすぎると反対しています。

安倍派の狼狽ぶりに反して、小泉派が勢いを強めています。その背後にも米国の影響が見え隠れします。少なくとも2つあります。

まずはバイデン政権が米国でも力を持つ旧統一教会の排除に動き、これに近い安倍元総理をはじめとする安倍派、清和会の粛清に向けて圧力をかけました。旧統一教会はトランプ前大統領とも関り、ワシントンタイムズなどのメディアをもって影響力を行使しています。

もう1つが、共和党が24年の大統領選挙ではフロリダのデサンティス知事を共和党候補に指名する意向と関わっています。デサンティス氏は一時トランプ前大統領の支援を受けて当選しましたが、その後ブッシュ家と付き合うようになり、トランプ氏とは距離を置いています。

このブッシュ家は小泉元総理と近しく、共和党勢力がトランプ派からブッシュ派にシフトしたことが安倍派から小泉派へのシフト要因になっています。

広島サミット後に解散総選挙

2023年は日本がG7議長国となりますが、岸田総理はこのまま政権を維持し、来年5月19日から21日の期間、自身の出身地でもあり被爆地でもある広島でG7サミットを開催する予定です。これで弾みをつけ、その勢いに乗って直後に解散総選挙に打って出る可能性があります。

この選挙に勝てば、岸田総理はこれまでの低い支持率を帳消しし、国民の信を改めて得たとして政権を維持することになります。

しかし、米国のサポートを得たとしても、事情を知らない国民は唐突な増税を打ち出す岸田内閣に反発も強めています。旧統一教会や創価学会の支援が弱まる中で選挙をすれば、どんな結果になるかわかりません。

もし自民党が大きく議席を失うことになれば、与党は大揺れとなります。

まず選挙での敗北の責任を取って岸田総理は退陣し、代わりに菅前総理の再登板の可能性があります。はたまた小泉派の力が強まる中では、小池東京都知事が国政に進出してリーダーシップをとる可能性もあります。

さらに、トップの後退にとどまらず、与野党の枠を超えた政界再編に至る可能性もあります。旧統一教会の扱いは創価学会にも波及し、自公連立が崩れる可能性があります。

それにとどまらず、自民党内にも分断の動きがあり、自民党の一部が立憲民主や国民民主の一部と合同する可能性もあります。与野党交えた政界再編のマグマが動き始めた感があります。

Next: 大増税も票を失わないように配慮?具体策は選挙後に…

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