<おすすめ理由その3:単価が安くなる
5/23時点の株価が4,168円で、1単元(=100株)買うのに41万円以上必要ということになります。
しかし、直近の発表でこれを25分割すると言っています。つまり、1株が160円くらいとなり、1単元が1万6,000円くらいになることになります。
1株と1単元の違いで一番大きいものは、1株では議決権が無いということです。議決権が無いということは、株主総会に出られなかったり、株主優待がもらえなかったりすることになってしまいます。
単元未満株では、取引においても指値ができなかったりと多くの制限があります。
それが1万6,000円から1単元買えるということになると、小口の投資家も大きなお金を持っている投資家と同じ条件で取引できるというのが非常に大きなポイントです。
NTTのイマイチな点
もちろん、NTTが全ての点において素晴らしいということではなく、イマイチな部分もあります。
何より成長性が乏しいです。
NTTデータは割と成長していますが、docomoや固定電話など基本的に国内のビジネスでパイの広がりの無い事業です。だからこそ安定しているとも言えますが、成長性に期待はできません。
業績のグラフを見ると伸びているようにも見えますが、2021年から22年にかけて伸びているのはNTTドコモを完全子会社に戻したことによって会計上の利益が増えたもので、実質的な成長ではありません。
成長率も大きくはありません。
1株あたり利益が伸びていることは間違いないですが、自力の成長性はあまり無いということです。
また、経営が上手というわけでもなく、顧客志向で業績を伸ばしていくような会社ではありません。
海外でも買収したりしてきましたが、様々な巨額損失を計上しています。
NTTの海外売上比率は2割程度にとどまっていて、やはり国内で旧国営だからこそいやっていけてる部分があります。
安定性は高いものの、ガツガツやっていきたい投資家にとっては物足りない銘柄と言えるでしょう。
最初に買う銘柄としては良いかも
株式投資を始めたばかりの初心者がまず買ってみる安定した銘柄としては良いと思います。
持っていれば良いところ・悪いところが見えてくるでしょう。
NTTよりも良いところが多い銘柄を探したり、いろいろな銘柄を比べる時の基準として、NTTはちょうどよい銘柄なのではないかと思います。
とにかく買ってみないことには始まりませんから、その一歩目としてNTTは非常におすすめです。
(※編注:今回の記事は動画でも解説されています。ご興味をお持ちの方は、ぜひチャンネル登録してほかの解説動画もご視聴ください。)
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『
バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問
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』(2023年5月26日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による
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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。