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アベノミクス失敗の原因を「リーマン級危機」に責任転嫁した安倍総理=近藤駿介

「リーマン級」発言は“経済音痴安倍”の面目躍如だ

そのため、安倍総理は「世界の商品価格」「新興国・途上国の経済指標の伸び率」「新興国への資金流入」「各国の成長率予測の推移」という4つのデータを「26日の主要国首脳会議で唐突に示した」(27日付日経電子版)と報じられている。

「世界の商品価格」の2014年後の下落率がリーマン・ショック後と同じ約55%に達したことや、2015年に入り「新興国への資金流入」がリーマン・ショック以来の流出になったことを示したようだが、「経済音痴安倍」の面目躍如といった内容。

それは、原因と結果を混同しているところ。「世界の商品価格の下落」も「新興国からの資金流出」も、リーマン・ショックの「結果」起きたもので、リーマン・ショックを引き起した「原因」ではない。

安倍発言にG7首脳が驚くのは当然

「景気は、このところ弱さもみられるが、緩やかな回復基調が続いている」

「先行きについては、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復に向かうことが期待される」

伊勢志摩サミットが開幕する3日前の「月例経済報告」でこのように楽観的な見通しを示していた安倍総理が、26日の主要国首脳会議で唐突に4つのデータを示し「政策対応を誤ると通常の景気循環を超えて危機に陥るリスクがある」と警告を発する姿を目の当たりにすれば、G7首脳達が驚くのは当然のこと。

伊勢志摩サミットが、経済分野で実質的な成果を何一つあげられず、ドイツのウェルト紙に「誰も痛みを感じない合意」(28日付日本経済新聞)と評された一つの要因は、安倍総理がアベノミクスの失敗の原因を、世界経済が「リーマン・ショック級の危機」に陥りかねない状況に転嫁しようとしたところにあったといえる。

サミット開催中に発表された日本の消費者物価(コアCPI)は2か月連続で前年同月比マイナスとなったが、米国の4月コアCPIは前年比2.1%上昇と6カ月連続で2%を上回っており、EUの「エネルギーと食品、酒・たばこを除く指数」も前年同月比で0.8%上昇している。

単純に言えば、「リーマン・ショック級の危機」に陥りそうなのは日本だけであり、G7各国の共通認識にするのには無理がある。「白いものも黒だ」という詭弁は国内では通用しても、国際社会で通用する訳はない。

Next: G7各国の「大人の対応」に救われた安倍総理の悪運

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