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トヨタグループを不正に走らせた「トヨタ生産方式」の誤解。改革に失敗すれば一気に凋落も=栫井駿介

改革は上手くいくのか?

豊田章男会長は「これらの会社は1回潰れたつもりでやる」と発言していますが、具体的な話は会見で語られていません。
どちらかというと、トヨタ本体の力をグループ会社の隅々にまで浸透させること、人事交流などを通してトヨタ生産方式をしっかりと移殖することが大事だと思います。
トヨタ生産方式は労働強化ではなく、ムダを無くして労働者に余裕を作り、1人1人が考えるように促すものであり、それを導入することによって不正も防げるのではないでしょうか。

 

トヨタ生産方式は1人1人のクオリティが高いことが強みであり、これをしっかりと引き継いでいくことが、トヨタに限らず、日本の製造業全体の強さにつながると考えています。
どんな分野であっても、トヨタ生産方式によってより良くより低コストの製品を作ることができれば、世界的に強い競争力を持つことができます。

今回の不正を受けてトヨタがきちんと改革できるようであれば、トヨタ生産方式の本来の力を引き継げる人材がいることの証左になるので、今後の動きには注目していきたいです。

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image by:Cobalt S-Elinoi / Shutterstock.com
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バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問 』(2024年2月4日号)より
※記事タイトル・見出しはMONEY VOICE編集部による

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【毎日少し賢くなる投資情報】長期投資の王道であるバリュー株投資家の視点から、ニュースの解説や銘柄分析、投資情報を発信します。<筆者紹介>栫井駿介(かこいしゅんすけ)。東京大学経済学部卒業、海外MBA修了。大手証券会社に勤務した後、つばめ投資顧問を設立。

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