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株価20%下落「日清食品」は買いの好機か?国内市場縮小の兆しを長期投資家はどう判断すべきか=佐々木悠

今後の成長戦略

財務目標は2030年までに売上収益1兆円、営業利益1,000億円、時価総額2兆円を掲げています。

(25年3月期 売上予想7,800億円、営業利益予想760億円、24年5月29日 時価総額1兆2,200億円)

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出典:24年3月期 決算説明資料

その具体性的な戦略は

  • 国内即席めん事業:カップヌードルなどのシェア拡大と健康志向商品などの高付加価値商品の強化
  • 非即席めん事業:乳製品などの新製品の拡充と小池屋における新工場稼働などで製造ライン拡充
  • 海外事業:米国における新工場の拡大、中国における更なるマーケットの拡大、アジアにおける他社と差別化した付加価値商品の育成

こういった戦略で財務目標を達成するとしています。とはいえ、やはりカギを握るのは海外の動向です。

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出典:24年3月期 決算説明資料

日清は現地ニーズを商品に還元することで海外展開を成功させてきました。例えば欧米では麺をすすらないため麺を短くしたり、タイにおいて食べ応えを重視するために長い麺にするなど商品開発に工夫しています。
今後の米国のポイントは主力ターゲットである若者にプレミアム商品を売り込めるか?です。SNSなどを活用しながら若者に向けたマーケティングを強化し、彼らのニーズを捉えることで海外における成長を目指します。

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出典:グローバルブランド戦略

日清の基本的な戦略は高付加価値商品の販売です。そこで高い所得水準である米国地域や、今後所得向上が見込まれるアジア地域の販売を強化することで、成長に挑戦します。

Next: 事業は成長はしているが市場の期待には届いていない可能性も

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