株価が好調な「古河電工」しかし業績が良くない
古河電工も株価が非常に好調です。

古河電気工業<5801>日足(SBI証券提供)
しかし、業績は良くありません。

古河電気工業<5801>通期業績推移(SBI証券提供)
上がったり下がったりはありますが、基本的に右肩下がりと言えます。

出典:マネックス証券
古河電工も住友電工と同様に自動車関連の割合が大きくなっていて、「電装エレクトロニクス」が約6割となっています。
電力関係の部分は「インフラ」に含まれますが、赤字となっています。
今後売上が伸びてくれば黒字化することもあるでしょうが、現時点で利益が出ていないということは収益性のある製品を売り出せていないと感じられます。
興味深いのは「機能製品」の部分で、これがデータセンターに関連しているところです。
光ファイバーももちろんありますが、「データセンターソリューション」ということで、データセンターで使われる様々な細かい機器を作っています。
これらもあり、機能製品の分野では黒字となっています。
ただ、これまでの業績が良くなかったということは、会社の経営としてはパッとしないと見受けられます。
今は追い風を受けて株価が上がっていますが、長期的な見方をすると、現時点では、技術はあるかもしれませんがそれを活かしていく経営力が足りていないという印象です。
業績が良くないということで改革も行っているようですが、市場の追い風が吹いて数字が良くなってしまうと逆に改革の芽が摘まれてしまう可能性もあり、長期的には投資しづらい銘柄だと感じます。
今の業績が良くないので、これから回復するということであればある意味爆発力があるとも言えますが、確実性としては現時点で高くないと思います。
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