トランプ政権とイエレンFRBのシナリオ
私たち個人投資家にとって、とてもとても重要なのは、このような景気刺激的な低金利策が向こう2年間継続した場合に、「イエレンFRBは長期金利までをもコントロールすることが可能なのか?」という問題です。
「将来とも景気回復が続くとして、その景気回復を見越して、途中で長期金利が急騰する場面がそろそろあるのではないのか?」あるいは、「期待先行で急上昇してきたトランプラリーだが、そろそろ市場はトランプノミクスに幻滅するのではないのか?」ということです。
100歩譲って、イケイケの株式市場が正しく、悲観論が支配する債券市場が間違っているとするならば、将来の景気回復を見越して近いうちに長期金利が急騰して、必ずや大幅な調整局面が訪れるはず。
逆に、イケイケの株式市場が間違っていて、超悲観の債券市場が正しいならば、近いうちに期待が剥落して、質への逃避が巻き起きて、長期金利が急低下し株価は調整するはず。
どっちに転んでも大幅調整するはず、というお話は、先週号でもお伝えしたと思います。
イエレンFRBは、3月15日のFOMCで、「3月利上げも含めて2017年内に3回の利上げ」を予測できるくらいにはアメリカ経済の回復に自信を持っているものの、この長期金利だけは、イエレンFRBのコントロール外にあります。イエレンFRBは、QE(量的金融緩和政策)を停止しており、長期金利までもはコントロールできません。
「金融“緩和”策」への大転換?
トランプ政権とイエレンFRBの間では、「近いうちの大幅修正」が起きた後の「金融“緩和”策」について、すでに話がついているかもしれません。
イエレンFRB議長が、FOMC後の記者会見で語ったように、イエレン氏は短時間ながらもトランプ大統領やその側近たちと実際に会っているようです。ムニューチン新財務長官とも2回ほど会見して、「強い信頼関係を構築できる」「良好な意見交換を行っている」とのこと。
もし「近いうちの大幅調整」が訪れたならば、その後の「金融緩和への大転換」は必
至でしょう。この場合の「金融緩和」とは、一概に「利下げ」だけを意味するものではありません。
「年3回の利上げ」予定を「年2回の利上げ」予定へ、あるいは「年1回の利上げ」へと修正するだけでも、それは「金融緩和への大転換」を意味するのです――
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メルマガ購読開始で今すぐ読める!2017年3月21日号 目次
1. 3月14-15日のイエレンFOMCの中身
2. 再び始まった「壮大なゴルディロックス相場」
今現在の「トランプラリー」は、「超大型バブル」前の「前哨戦(=ミニバブル)」?
3. ゴルディロックス相場はいつまで続くのか?
QE後のイエレンFRB議長は、さすがに長期金利までもコントロールできない!
4.トランプと面会しているイエレンFRB議長
大幅調整した後は、「年2回利上げ」「年1回利上げ」へと「大転換」
(「大幅調整」前に急いで利上げしたイエレンFOMC)
5. その後のロバート・シラー博士はかく語りき
アメリカ株式市場は、ボックス相場入りへ?
※本記事は有料メルマガ『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』2017年3月21日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。
『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』(2017年3月21日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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