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今のトランプラリーはきたる「超大型バブル相場」の前哨戦なのか?=藤井まり子

現在は、ほんの前座の「ミニバブル」なのか?

3月15日のFOMC後は、イエレンFOMCが利上げへと動いたにもかかわらず、アメリカの長期金利は、2.57%(3月15日)から2.47%(3月21日)へと低下しました。

おかげで、ドルは下落し、アメリカ株式市場も横ばいのまま「調整局面入り」を何とか免れています。出遅れ感のあるヨーロッパ株式市場と新興国株式市場は、「うなり」をあげて上昇してました。

同様に出遅れ感があるものの、東芝問題北朝鮮の地政学的リスクに揺れる日本株式市場では、積極的に買い支える主体は日銀しか存在しません。が、大幅に売られる気配もありません。

なぜならば、イエレンFRBが利上げに舵を切る中でも、日欧では中央銀行がマネーのバズーカ砲を継続しているからです。

ドラギECBは、月間800億ドルペース、年間1兆ドルペースで「マネーのバズーカ砲(量的金融緩和)」を継続しています。黒田日銀は、10年金利をゼロ近辺で固定(ペッグ)しながら、年間およそ80兆円規模で、「マネーのバズーカ砲(量的金融緩和)」を継続。世界中で、プリンティングマネーが溢れかえっているのです。

じゃぶじゃぶマネーが株式を買い支える一方で、各国の国債を含む債券をも買い支えて、債券価格を押し上げて利回りを低下させているわけです。長期金利が安定しているので、株価の高値が維持できているわけです(ゴルディロックス相場=適温相場)

でも、これほど壮大な「ゴルディロックス相場(適温相場)」は、いつまで続いてくれるのでしょうか?

もしかしたら、ひょっとすると…今現在の内外株式市場のバブル状態は、「イエレン教授の教科書」通りならば、向こう2年は継続し、2019年あたりには「超大型バブル」を形成して、その後に弾ける――というストーリーも説得力が出てきた気がします。

今の「トランプラリー」は、超大型バブルが形成される前の、ほんの前座の「ミニバブル」に過ぎないのかもしれません。

現在進行形の「トランプラリー」は、まだまだ「ミニバブル」程度のもので、次の調整を乗り越えたならば、その後は「とてつもないバブル」が始まるのかもしれません。

Next: トランプ政権とイエレンFRBはどんなシナリオを描いているのか

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