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“億トレ”たくしあげ所長さんインタビュー|負けパターンを徹底的に排除したら、勝ちパターンが見えてきた

※この記事はアフィリエイト広告を利用しています

FXで紹介されることも多いトレーダー、たくしあげ所長さん。
勝ち組トレーダーへのきっかけは「自分のトレードの見直し」とのこと。

自身のトレード履歴の分析や、ライブ配信で垣間見得える負け組トレーダーの行動を解析することで、資産を増やせるスタイルを確立させました。

たくしあげ所長さんが語りつくしてくれた「億トレーダーになるためのヒント」をご覧ください。

聞き手:鹿内武蔵
(『外国為替』vol.2より改変/インタビュー日:2022年11月15日)

 

たくしあげ所長さんプロフィール

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一度は専業トレーダーとして活動したものの、最終的に資金を減らしてサラリーマンになった経歴を持つ。その後研究を重ねた結果、再び専業トレーダーとなり10年以上活躍。2021年までの生涯収支は5億4000万円。

 

最初は何をやってもうまくいかなかった

─たくしあげ所長がFXを始めたきっかけを教えてください。

20代の頃、サラリーマンの給料だけでは将来が不安で株を始めました。でも、倒産が原因で保有していた株券が紙切れになるなど苦い経験ばかりしたため、ほかに合う投資はないかと探してFXに辿り着きました。2007〜2008年頃のことです。株で勝てないからFXへ移行したというよくある理由です。

─最初はどのようなトレードスタイルでしたか?

みなさんと一緒だと思います。「移動平均線から離れたら買う」「買われすぎで逆張り」といったよくある手法を片っ端から試していました。全然勝てませんでしたが、延々と取引を繰り返していたのを覚えています。

─情報収集はしていましたか? 株とFXでは違った感じになるかと。

本や雑誌、それに当時増えていたFX関連のブログでトレード手法を探していました。1ロットくらいで取引していたので負けても少しお金が減るくらいですし、とにかく自分に合う手法を探していました。

ほかにはFX会社の取引履歴から自分の取引を見直したり抽出したりしていました。具体的には、通貨ペアや時間帯ごとに成績を調べていました。細かく記録をつけると負担になりすぎてしまうので、2週間に1回のペースでやっていました。

取引の見直しと記録を1年間続けた結果、自分の取引について正確に把握できていなかったと気付きました。たとえば、ナンピンをしたときは勝っているイメージがあったのに、実際の成績はそうでもなかったり、NY時間の成績が思っていたよりかなり悪かったり。全然違うんですよね。当初は勝ちトレードを増やすことを優先に取引を考えていたんですが、この分析をしてからは「負けトレードを減らした方が結果的に勝てるようになる」「手法うんぬんよりも、取引中に自分が何をやっているのか知ることの方が重要」と考えられるようになりました。

─当時よく使っていたFX会社はどこですか?

DMM FXとGMOクリック証券、それと外為オンラインでしたね。今はどうかわかりませんが当時は、FX会社で口座開設をして取引をすると、いくらかキャッシュバックをもらえました。どこでもキャッシュバックのキャンペーンが行われていたので、いろいろなFX会社で口座を開いていました。

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─これまでのFX取引で印象的な大失敗を教えて欲しいです。成功している人も大抵なんらかの失敗を経験していると思うんですけどいかがでしょうか?

ドル円の取引で70〜80万円を飛ばしたことですね。当時はニコ生やYouTubeでトレードを配信する人が出てきて、彼らと同じポジションを持つこともありました。総合収支で勝っている人も同じポジションを持っているのだから、自分の塩漬けポジションもきっと助かるだろうという謎の自信があったんですけど、朝の7時くらいに突然ロスカットアラートが飛んできて含み損で真っ赤な画面を見たときは絶望しましたね。すぐコンビニまで走って入金しに行きましたが、間に合わずにロスカットされました(笑)。

その頃は資金がなくなる怖さをまだ知らなかったんです。雰囲気だけで取引していたので、何をやっているのかも自分自身でも分かっていない状態でした。1~2万円の利益が出て喜んでいたのに、その日だけで70〜80万円も一気に飛ばした衝撃は今でもはっきりと覚えています。この経験が堪えて「きちんと研究しなければ稼げない」という考えにいたりました。

きっかけは負け組トレーダーの配信

─FX初心者時代に目指していたトレーダーはいましたか?

株ではBNFさんやCISさん、が輝いていた時期で、こういう人たちのようになりたいなと憧れていました。FXでは、過去にニコ生で配信をされていた南紀さんやまっさんですね。彼らは大金を動かしていたので、一つの目標にしていました。そのとき、FXなら株とは違って大きなお金を動かせるのだなと思っていました。

─先ほどお聞きした苦い経験を経てから安定して勝てるようになったきっかけはなんでしょうか?

ニコ生で他の人が配信していたFXの取引を見るようになってからだと思います。当時、ポジポジ病で悩んでいたときに、どうすればそのような事態にならなくて済むのか考えていたんです。

本やWEBではトレーダーの成功体験やどんな手法で勝っているといったことばかりクローズアップされますが、逆に負け方について具体的に書かれている本や取り上げているメディアはなかったんです。だからこそ、トレーダーがどんな流れで資金を減らしたのかが、リアルタイムかつ無料で視聴できるニコ生は貴重でした。

FXの世界で他人が保有しているポジションを見られる機会って、なかなかありませんよね。今ならトレードアイランドのように、誰がどのくらいの成績なのか分かるものもありますが。ニコ生を見ていると「ロスカットアラートが鳴って、負けている配信者の手が震えている」「血の気が引いてボタンを押せない」といったリアルな情景まで分かります。負けているトレードの疑似体験ができるので、ずっと見ていると負けている人の心の動きや、負けていく人たちの取引の傾向も分かるようになりました。

最初の損切りラインをいつの間にかずらしていたり、自分のポジションは助かるはずだという謎の自信を持っていたり、1分以内で損切りするつもりだったのに1日、1週間と持ち続けてしまったり。そういうことを負けていく人たちはみんなやっていくんです。ニコ生配信者を反面教師にして、自分がこうならないためにはどうすれば良いのかを考えるようになった結果、FXで勝てるようになっていったんです。

─ニコ生配信を見た結果、トレードにどんな変化があったのか具体的に教えてもらえますか。

ニコ生の配信では、ピンチに陥っているトレーダーに対して「早く切れ」といったコメントがよく流れていました。そういった配信を通じて疑似体験をしていたので、自分が一人で取引しているときにも損切りをしたくない願望が湧き上がってくると同時に、ニコ生のコメントで煽られている光景が頭に浮かぶようになったんです。その経験をしてからは、自分の願望でずるずるポジション持っていることがほとんどなくなって、ある意味「良い負け方」ができるようになりました。

2022年はトレンドフォローでも結果を出す

─現在はどのようなトレードをしていますか?

2022年は、通貨の強弱を見てレンジ相場の範囲内での逆張りと、トレンドフォローでポジションを長めに持つ手法で取引をしました。レンジからのブレイクを狙うのは苦手なので、トレンドについていく形ですね。ただ、もともと値動きが緩やかなレンジ相場が得意なので、今年のドル高円安相場のようなトレンド相場は苦手なんです。とはいっても、例年では類を見ないほどのトレンド相場を逃すのはもったいないので、4月以降はトレンドフォローでも取引するようになりました。

─通貨の強弱をもとに行う取引の流れを、もう少し具体的に教えてください。

通貨強弱を売買判断に使っている理由ですが、指標をきっかけに強弱の関係が突然変わったとしても、大きな損失を被る可能性は低い、という考え方が根底にあります。

基本的には、通貨の強弱を見つつ、だいたいこの範囲内で価格が動くだろうと目星をつけた上で、デイトレやスイングで取引をします。レンジブレイクした場合は、重要な箇所でブレイクしたかどうかを重視します。重要な価格帯からブレイクしたのであれば、そのままブレイクした方向についていきますね。逆にブレイクした価格帯が重要な箇所でなければ、損切りをしてポジションを手仕舞います。

─重要な価格帯の見極めが肝になりそうですね。ちなみに、いまはどこのFX会社を使われていますか?

外為どっとコムを使っています。取引枚数の制限を理由に、別のFX会社から乗り換えました。今は3000万通貨ほどで取引をすることもあります。

─3000万通貨ですか! そのレベルの取引をするためにはかなりの証拠金額が必要と感じます。どのくらいの期間でその水準まで資産を増やせたのでしょうか?

ここ6~7年で急激に資産が増えましたね。FXを始めたころは100〜200万円くらいの資金で、サラリーマンを辞めたときには、1000万円まで資金を増やしていました。そのころは長く生き残ることこそが重要だと考えていたので、勝ったらその分の資金だけ口座から抜いていたんです。

枚数を増やすようになったきっかけは、トレーダーが集まる飲み会に参加したときです。自分よりも10歳以上若い人が参加していたのですが、彼らは何千枚も張っていて、さらに資金も多く持っていたことを知ったんです。自分は若い子よりも歳を取っているのに、なんでのんびり取引しているのかと感じるようになりました。しかも負けているわけではなくて、ある程度利益を増やせる確証がある中で取引をしていたのにです。

目の前の若い子がどんどんリスクを取っているのを知り、「そりゃあ、お金が増えるよね」と気持ちに変化が起きてきました。これまでのやり方では違うと感じるようになったので、自分も1000万通貨、2000万通貨と枚数を増やすようにしました。お金を大きく増やすというよりも、枚数を増やしつつ負けをどう管理するかを重視するようになったんです。

ロット増加で資産が7億円に

─さらに突っ込んだことをお聞きしますが、現在の運用資金や2022年のトレード収支はいかほどでしょうか?

先日法人税を支払ったのでかなり減りましたが、今は口座に7億円入れています。銀行で普通預金をあまりしていないため、ほとんどFX会社の口座に入れています。あと、2022年のトレード成績は今の時点で+2億9000万円でした。今年はドル円がよく動いていたので利益を増やしやすかったですね。

─平日の生活でトレードをどこに組み込んでいますか?

毎朝8時30分に起床したら12時くらいまで相場を見ています。そのあとは仕事で外出しているので、スマホでレートを見るようにしています。夕方に帰宅してからは、夜だと翌朝3時もしくはNYクローズ時間の6時前後までは相場に張り付いていますね。そして仮眠を取って8時30分に起きてを繰り返す毎日です。

寝たいときに寝る生活をしているので、やりたいときに取引をしています。昼間、ずっと座りっぱなしで相場を見ていると健康に悪いですし、思考が凝り固まるのを避けるために、意識的に相場から離れる時間を持つようにはしていますね。

─あえて相場から離れるというのは重要な気がします。たとえばFXで大きな損失が出てしまうことがあったとして、そんなときはどんな行動をとりますか?

私は為替介入で2500万円負けています。誰でもそういう失敗はありますし、時には予想外の事態が起きます。そんなときに自分の性格とどう向き合うかが重要だと思うんです。私は「しゃーない」という言葉を好んで使っています。

自分が専業トレーダーであると人に伝えると、「全部の値動きの初動を取れている」と言われますが、そんなことはありません。苦手な局面はやらない方が良いです。むしろ、苦手だと分かったら、いかに取引しないようにするか考える方が重要ですね。無理して苦手なことを攻略しようとしても良いことはありません。逆に勝っているときは取引し続けた方が良いですね。「今日は100pips勝ったから取引を終了する」と言っている人もいますが、あまり良い考え方だとは思いません。

あとは、勝てないときに「今日はしゃーない。明日も相場が開いているから頑張ろう」と切り替えをするのも重要です。毎日取引していると負けることは必ずあるので、そんなときに「しゃーないしゃーない、明日もあるよ」と考えて、気持ちが落ち込まないようにしていますね。

焦らなければ大きく稼げるチャンスは来る

─最後に、FXで一財産築きたい読者に向けてアドバイスをお願いします。

FXの魅力は、普通に働いていたら手に入らないお金が得られるチャンスがある点ですよね。ただ、会社のように働いたぶんだけ給料がもらえる世界とは違って、FXのライバルは世界の投資家や証券会社です。相場は自分の都合では絶対に動かないことを常に頭に入れて戦うことが大切だと思います。

大事なのは、自分が主役になることではなくて、世界の投資家や証券会社の人たちが保有しているポジションに逆らわずについていくことです。また、命と同じ意味を持つお金も重要です。資金を大きく減らさずにちょっとずつで構わないので増やしていきましょう。最初はあまり増えないと感じるかもしれないですが、取引を続けていれば、大きく稼げるチャンスは来ますし、ある日ひらめくこともあります。皆さんには、「焦らずに取引を続けていればいつか良いことがありますよ」と伝えたいです。そのくらいの心持ちで取り組んだ方が成功する可能性は高いと思います。

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