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なぜポンドを売らなかった?ジョージ・ソロスのポジションを読む=岩崎日出俊

■ソロスが懸念する「もう一波乱、二波乱」について

もしもソロスが英国によるEU離脱を読み、それに賭けたというのであれば、ソロスは大胆にポンドをショート(事前に“ポンド売り”に走る)したはずです。

しかし実際に彼が行ったのは「米国株の売り」「金(および金関連株式)の購入」です。

かねてから報道されていたように(そしてソロス自身も発言していたように)、ソロスは中国経済に対して懐疑的です。

人民元は過大に評価されていると考え、中国はいずれハードランディングを余儀なくされ、世界経済に大きなインパクトを与えるかもしれないとの立場です。

そしてアメリカ経済の先行きもあやしい。

こうしたことが懸念となってソロスが上記ポジションを取っているのだとすると、これから先の相場は別な要因で、一波乱、二波乱あるかもしれません。

■ソロスの「得意」と「不得意」について

もっともソロスが常に相場で勝ってきているわけでもありません

彼のファンドは、1999年のIT相場とその後の崩壊局面では、これを見誤りかなりの損失を出しました。

リーマンショックの際は住宅価格の下落などによる金融危機到来を予言していましたが、実際に大きな利益を上げたのはジョン・ポールソンやデイビッド・アインホーンのファンドでした。

またソロスが得意とするのは1~2年先の相場の動きですが、長い目で見てアメリカ経済の成長を信じ、リーマンショックに際しても株を積極的に買って儲けたウォーレン・バフェットのような人もいます(彼は金投資に否定的)。

結局、我々凡人には、ソロスやバフェットが何を考えどう動いているのかを理解しつつも、自分の資産状況や資金ニーズに合わせて、自分なりのポジションを取ることしかできないように思います。

これは、リーマンショック時に果敢に投資するバフェットを見て、私が実感したことでもあります。

5兆円とか6兆円の個人資産を持つバフェットであれば、3兆円とか4兆円を失うかもしれないポジション・テークが出来る。

しかしほとんどの個人投資家は危機に際して大胆な投資は出来ず、どうしても保守的になってしまう…。

■余談・ソロスの奥さんについて

余談ですが、今年86歳になるジョージ・ソロスは、今から3年前の2013年に、3人目の奥さんをもらいました(2人の前妻たちとはそれぞれ離婚)。新しい奥さんは42歳も年下の女性。Tamiko Boltonさんといって日系アメリカ人の方です。

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