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7月日銀会合 Bloomberg日高記者の「ガセネタバズーカ」復活はあるか?=E氏

ドラギECB総裁はいつまでリップサービスでしのげるか

今までの施策が効果を表すにはしばらく時間が掛かるし、現行の緩和策でも様々な弊害が出てきているので、もう少し様子を見たいと多くの要人が言ってしまった以上、「すごい緩和を間もなくしますよ」と言ってもマーケットはそれほどポジティブには反応出来ないでしょう。

3月ECBで国債買い入れ増額を決定した直後に、ドイツ国債は売られているのが判るでしょう(利回り上昇)。マーケットが期待していた満額回答が出ても、そのときは「当面の追加緩和で尽くし発言」もあって売られてしまったのです。

既に、ドイツ国債はマイナス金利になっていますので、これ以上マイナス金利を拡大させるのは、日本の金融機関同様に金融機関の体力を奪うことなりかねないので慎重にならざるを得ないでしょう。

しかも、ユーロは混迷リスクから急落しています。

なので、今は既に国債は上がり、通貨は下がるという通貨安政策の理想形態になっているのですから、これ以上の政策余地が少ないのです。

このように考えると、金融システム崩壊という最悪を避けるための緊急流動性対策などはするけれど、それは株価押し上げには力足らずで、抜本的な対策になる追加緩和はBrexit前から既に出尽くし気味だったのですから、現実にBrexitになったからといって対応は困難だと思われます。

つまり、ECB発で増えるマネーは短期マネーであり、過剰流動性に影響を与えるような国債マネーの増大にはしばらく時間が掛かるため、ECBの金融政策の方向性は従来どおりと思われます。

勿論、サービス精神満点のドラギECB総裁ですから、マーケットが下がるたびにリップサービスは出てくる可能性は高いでしょうから、今後しばらくはECB発のニュースが日米欧中央銀行のニュースの中では最も重要度が高くなります。

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元ヘッジファンドE氏の投資情報』(2016年6月27日号)より一部抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による

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