■要約
ブロードエンタープライズ<4415>は、マンション向けインターネットサービスを起点に、近年はリノベーション事業を強化することで成長を続けている。従来、同社は入居者無料インターネット設備「B-CUBIC」「B-CUBIC Next」の提供を通じてストック収益基盤を構築してきたが、直近では内装リノベーション「BRO-ROOM」を軸に、物件の付加価値向上を通じたマンションオーナーのキャッシュ・フローの最大化を支援するサービス展開を加速している。サービスの特徴は、債権流動化の仕組みを活用した「初期導入費用ゼロ円」の実現にあり、オーナーの初期投資を抑制しつつ、物件の価値向上を支援する独自の事業モデルを確立している。
1. 2025年12月期の業績概要
2025年12月期の業績は、売上高が前期比57.8%増の7,413百万円、営業利益が同32.4%増の977百万円、経常利益が同36.6%増の770百万円、当期純利益が同20.5%増の416百万円となり、売上高は10期連続で過去最高を更新した。独自のファイナンススキーム「BRO-ZERO」の活用により、初期導入費用を抑えた「BRO-ROOM」「BRO-WALL」の導入が大幅に伸長し、フロー売上高の成長が全体をけん引した。従来のストック収益を着実に積み上げる安定成長モデルからフロー収益を重視する事業体制へシフトしたことが、全体的な成長加速に寄与した。
2. 2026年12月期の業績見通し
2026年12月期の業績は、売上高で前期比34.9%増の10,000百万円、営業利益で同73.9%増の1,700百万円、経常利益で同42.8%増の1,100百万円、当期純利益で同55.9%増の650百万円と、大幅な増収増益を見込む。空き家問題の深刻化やマンションの付加価値向上ニーズを背景に、インターネット整備からDX設備、リノベーションまで広範囲で良好な受注環境が継続する見通しだ。同社は、自社の強みの源泉である「BRO-ZERO」を軸に、「BRO-ROOM」「BRO-WALL」等の提供件数を増やし、さらなる収益拡大を図る。
3. 中期経営計画
同社は2024年2月に中期経営計画を策定し、「ファイナンススキームの強みを生かし、ターゲットと市場を拡大し、地方創生・活性化」への貢献を掲げている。既存事業のシェア拡大に加え、新規事業領域であるリノベーション「BRO-ROOM」において「BRO-ZERO」を活用した受注が大幅に伸長した結果、2026年12月期の売上高目標を策定時の7,480百万円から10,000百万円に引き上げた。今後は既存事業のシェア拡大を継続すると同時に、M&Aや米国進出、地方創生を通じた宿泊施設運営を推進することで、さらなる企業価値向上を目指す。
■Key Points
・2025年12月期の売上高は過去最高を達成。フロー重視の戦略が奏功
・2026年12月期は大幅な増収増益を見込む。売上高100億円到達へ
・中期経営計画の最終年度は当初目標値より大幅超過達成を見込む
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水野 文也)
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