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海洋土木売上高2位、「国土強靱化」20兆円強が追い風の建設会社

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東亜建設工業(1885)、海洋土木2位の実績を持ち、国土強靱化や洋上風力、防衛関連需要を追い風に成長を狙う建設会社です。国内の注目銘柄を紹介する新連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。銘柄の選び方を学べます。経常利益の上方修正や年間配当92円への増額も注目です。

【基本情報】株価:3,335円(2026年3月13日終値)/配当利回り:2.76%

国内の注目銘柄を紹介する連載「ログミーFinanceの#銘柄発掘」。ビジネスモデルやファンダメンタルズの分析を通じて、中長期で保有できる優良銘柄の見極め方が身につく実践的シリーズです。今回は、東亜建設工業を取り上げます。

連結売上高3,304億円の実績を持つ建設会社

東亜建設工業(1885)は、港湾、空港、埋立、浚渫(しゅんせつ:海底の土砂をさらう工事)など、海に近いインフラ工事を得意とする建設会社です。2025年3月期の連結売上高は3,304億円、営業利益は206億円でした。売上構成は国内土木43パーセント、国内建築33パーセント、海外20パーセント、その他4パーセントで、主力は港湾、空港、エネルギー、道路・鉄道、環境・防災を含む国内土木です。

海洋土木売上高2位に加え、冷蔵倉庫100万トン超の施工実績も強み

強みは、海洋土木で培った設備と実績を受注面で生かしやすい点です。『日経コンストラクション』による「建設会社決算ランキング2024」では、土木売上高ランキングは6位、海洋土木売上高ランキングは2位とされ、海洋分野での存在感がうかがえます。加えて、建築でも冷蔵倉庫の施工実績は100万トン超で、全国の冷蔵倉庫の収容トン数の約1割に相当します。海洋土木に強みを持ちながら、物流インフラでも独自の強みと収益基盤を持っていると言えそうです。

20兆円強の国土強靱化、防衛予算拡大が中長期の追い風

同社の中長期の成長を考えるうえで重要なのは、国土強靱化や防衛関連を含む公共投資の動向です。2025年6月に閣議決定された第1次国土強靱化実施中期計画では、今後5年間の事業規模のめどをおおむね20兆円強程度としています。港湾、海岸、高潮・津波対策、老朽化更新は東亜建設工業の主要分野で、同社資料でも港湾局予算の高水準継続と防衛関連予算の増加を国内土木の追い風として挙げています。

防衛分野でも、政府は防衛力整備計画で有事に備えた主要な防衛施設の強靱化を掲げており、港湾や沿岸部に強い土木部門と、官公庁案件を担う建築部門の両方に商機があります。成長の道筋としては、まず人材投資で施工能力を増やし、国土強靱化や防衛などの公共工事需要の取り込みを図るという流れになりそうです。現行の中期経営計画でも人材の量・質の充実を重視しており、2025年5月時点では人材獲得は計画以上に順調としています。

洋上風力3,000万〜4,500万kW目標でSEP船保有が優位性に

また、洋上風力関連の工事も中長期的な上積み要素として注目です。政府は2030年までに1,000万キロワット、2040年までに3,000万から4,500万キロワットの案件形成を目標に掲げていますが、この分野では実際に海上で工事を遂行できる施工体制が重要になります。この点、東亜建設工業は、風車基礎工事から風車組み立てまで対応可能なSEP船「柏鶴」を保有しており、大型化する洋上風車に対応できる施工手段を自社で保有しています。

さらに、1基10メガワット以上の大型風車を実海域で検証するNEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)の「浮体式洋上風力実証事業フェーズ2」にも参画しており、実証段階から施工ノウハウや関係企業との連携実績を積み上げていることから、将来の案件獲得につながる可能性があると考えられます。

利益上振れに増配、経常利益予想は11.4%引き上げ

一方で、資機材価格の高騰や労務費上昇には注意が必要です。建設業は大型案件の採算ぶれが利益を動かしやすく、洋上風力も案件形成から収益化まで時間がかかります。足元の業績を見るうえでは、まず公共土木で採算を維持できるかに注目です。

2026年2月6日には、国内建築事業と海外事業で手持工事が順調に推移し、複数の高採算案件も寄与したことから、2026年3月期の通期経常利益予想を従来の210億円から234億円へ11.4パーセント引き上げ、あわせて中期経営計画の最終年度業績が当初計画を大幅に上回り過去最高益となる見込みを踏まえて、年間配当予想も77円から92円(期末配当に15円の特別配当を含む)へ増額されています。

さらに詳しく知りたい方へ――東亜建設工業による生配信セミナーのご案内

事業内容や成長戦略に触れ、「もっと詳しく知りたい」「経営トップの考えを直接聞きたい」と感じた方へ。東亜建設工業 執行役員 経営企画部長・木村 章氏が自ら最新の業績や今後の成長戦略、投資家が注目すべきポイントをライブ配信で丁寧に解説します。

今回はYouTubeチャンネル「1UP投資部屋」を運営する専業投資家・1UP投資部屋Ken氏がモデレーターを務めます。中長期で1.5倍から3倍を狙う銘柄選びを得意とし、投資家目線での鋭い質問が期待できます。

視聴者からの質問もその場で受け付けており、経営者の肉声を通じて、リアルタイムで疑問も解消できる貴重なセミナーです。

参加はZoomによるオンライン配信で、どなたでも無料でご予約いただけます。

「成長領域をさらに深掘りしたい」「配当方針や現場のリアルを知りたい」と考えている方は、ぜひこの機会にご参加ください。

東亜建設工業が登壇する3月21日(土)開催セミナー

タイムテーブル
・11:00~11:05
 オープニング
・11:05~11:55
 ①東亜建設工業(1885)
・12:55〜13:45
 ②デコルテHD(7372)
・13:55〜14:45
 ③アピリッツ(4174)
・14:55〜15:45
 ④CSSHD(2304)

▼詳細・視聴予約はこちら【IRセミナー特設ページ】

2026年3月21日(土)開催。東亜建設工業含む4社が登壇するオンラインIRセミナー

※当日は投資家向けに注目テーマの解説や質疑応答などを予定しています。

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これから開催予定のセミナー

執筆者プロフィール


執筆:西田哲郎
ライター・コンテンツディレクター。投資歴15年。大きな損失を出したことをきっかけにイナゴを卒業、ビジネスモデルとファンダメンタルズ重視の手法に切り替える。業界紙やスタートアップを経てフリーで投資情報メディアやM&A情報サイトの立ち上げに関わり、現在は主に週刊誌で投資や経済関連の記事を執筆。


※記事内容、企業情報は2026年3月8日時点の情報です。
※当記事内容に関連して投資等に関する決定を行う場合は、ご自身の判断で行うものとし、当該判断について当社は一切の責任を負わないものとします。なお、文中に特定の銘柄の投資を推奨するように読み取れる内容がある可能性がございますが、当社および執筆者が投資を推奨するものではありません。

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