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北朝鮮の脅威に無策の僕たち~「シャバ僧」過ぎるぜ!ニッポン=施光恒

日本政府にも「何が何でも国民を守る!」という姿勢が必要

私自身は、フランスなどと同様、核武装の可能性も選択肢から排除すべきではないと考えていますが、日本は非核を貫くべきだと思う人も少なくないでしょう。ですが、非核という原則に立った場合でも、政府は「自国民の生命や生活は何としてでも守る」という姿勢を示すべきなのです。

例えば、「非核」や「絶対的平和主義」という立場を固守するのであれば、次のような決意でもいいかもしれません。

「北朝鮮が、もし弾道ミサイルを日本に打ち込み、日本人の生命に危害を加えたのであれば、何年かかっても、そして、どのような手段を使っても決して諦めず、必ず国際司法の場に引きずり出し、その罪を償わせてやる」。

ともかく、「自国の無辜の人々の生命は何としてでも守り抜く」という姿勢や気概こそを、国の責任ある立場にある者は保持し、示すべきなのです。

拉致問題でも同様ですが、残念ながら、現在の日本の政治家には、その当然の姿勢や気概が欠けているように感じられてなりません。

『ビー・バップ・ハイスクール』の世界に例えれば、現在は、隣町の不良グループの襲撃によって、自分のかわいい彼女に危害が及ぶかもしれないといった状況です。そして、そのような緊迫した時にもかかわらず、彼女に次のように言うのが今の日本政府の実情ではないでしょうか。

「ボクは、ケンカは嫌いだし、周囲から止められているから手出しはしないよ~。襲撃がないことを祈るよ。太平洋の向こうの親分が、隣町の不良を脅しつけてくれているからまあまず大丈夫だと思うけど…。でも、もし襲撃があったら、急いで近くの家の呼び鈴をピンポンして頑丈な建物のなかに逃げ込んでね。外に出てきちゃだめだよ。もし間に合わなかったら、地面に伏せて頭部を守るのを忘れないでね」。

こういうことを彼女に言うシャバい奴は、まず間違いなく愛想をつかされます。
(T△T)

現在の日本政府は、そしてそれを支え得ている我々日本の大人は、残念ながら、こんな「シャバ僧」にほかなりません。

国防について、もっと真剣かつ現実的な議論をはじめないと、我々は、将来の日本人に顔向けできない事態に陥りそうです。

長々と失礼しますた…

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三橋貴明の「新」経世済民新聞』(2017年4月28日号)より一部抜粋
※太字はMONEY VOICE編集部による

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