バフェットがウェルズ・ファーゴを「永久保有銘柄」に指定する理由
ウェルズ・ファーゴは、商業銀行の中ではJPモルガン・チェースの次に利益を出している銀行です。直近の2015年度の決算では純利益・経常収益ともに第2位につけています。
<米国の主な商業銀行>
JPモルガン・チェース (経常収益)435億ドル (純利益)244億ドル
ウェルズ・ファーゴ (経常収益)453億ドル (純利益)228億ドル
シティバンク (経常収益)466億ドル (純利益)172億ドル
バンク・オブ・アメリカ (経常収益)392億ドル (純利益)158億ドル
経常収益は一般企業でいう「売上高」のことです。経常収益でも、シティバンクの次にウェルズ・ファーゴが多くなっています。
ウェルズ・ファーゴはカリフォルニア州サンフランシスコに本社を置き、西部を地盤としています。営業網は6,250店舗以上に上り、米国の西部では寡占的な地位を占めるようになっています。
また、ウェルズ・ファーゴは経営効率がとても良い会社です。バフェット流投資のセンターピンであるROE(株主資本利益率)は、常に10%以上をキープしています。
※ROEが高い程、資本をうまく活用しており、経営効率が良いと言われます。
<ウェルズ・ファーゴ ROE>
2011年 11%
2012年 11%
2013年 12%
2014年 12%
2015年 11%
経常収益でトップを走るJPモルガン・チェースのROEは次の通りです。
<JPモルガン・チェース ROE>
2011年 9%
2012年 10%
2013年 8%
2014年 9%
2015年 9%
ROEは車でいうと「燃費の良さ」を意味します。ウェルズ・ファーゴの方がJPモルガン・チェースよりも2%、燃費の良い車です。燃費の良い車(=ウェルズ・ファーゴ)の方が、時間の経過と共に他の車を追い抜いていくはずです。