バフェットは不祥事を起こしたウェルズ・ファーゴをどう思っている?
バフェットは、不祥事を起こしたウェルズ・ファーゴをどう思っているのでしょうか?
先日9月22日、ウォーレン・バフェットはメディアからの問い合わせに対して、次のような見解を表明しています。
「その件やそれ以外の件に私が発言を始めると、話が広がりすぎてしまう。従ってこの件や選挙、それ以外のことについて話すのは11月まで待つことにする」
バフェットは混乱を避けるため、発言を控える意向です。
今回の不祥事は顧客の保有口座数を平均8つに増やす「グル-エイト」と呼ばれる同行の取り組みに問題があったとされています。
行員は営業成績を上げたいがために、顧客に許可なく、不正に口座を開設してしまいました。
ただ、その不正に作られた口座は顧客が認識していないものとなるため、ほとんどのケースで活用されることはありませんでした。
同行の業績に寄与することもなく、単にウェルズ・ファーゴ内部の営業得点稼ぎのために不正行為が繰り返されていました。
既に米政府とは1億8500万ドル(約190億円)の制裁金を支払うことで決着がついており、この問題についてはこれ以上、情報は出てきません。
この賠償額は2015年度の利益228億ドルの約0.8%に当たります。業績への直接的な影響は軽微です。
問題は、今回の不祥事を受けて、顧客がウェルズ・ファーゴから離れるかどうかです。
顧客の方も大きな実害があったわけではないので、ウェルズ・ファーゴから離れて、他の銀行の口座を開設して資金を移すという所までは行かないでしょう。
メインで使っている銀行口座は、クレジットカードや公共料金の引き落とし等で利用されていることが多く、移管するのも結構、手間がかかるものです。