メインシナリオに対し、日本株式市場はどう反応するか?
以上、見てきたように、メインシナリオでは、ヒラリー・クリントンが大統領になります。
以下は、そのメインシナリオにおいて、日本株式市場がどのように動くのか眺めてみたいと思います。
選挙が終わればマーケットは平常運転に戻り、平静を取り戻します。マーケットは、再び「中国リスク(中国不動産バブル崩壊)」を意識しながら、「イエレンFOMCの12月利上げ」を織り込み始めます。
今のところ、「12月の二度目の利上げの可能性」は82%にまで上昇しています。「アメリカの長期金利の穏やかな上昇」が、海外株式市場の上値を押さえ続けることでしょう。
9月から始まっている、海外株式市場の「停滞・調整」は継続するのではないでしょうか…?
他、とても気になるところでは、11月30日のOPEC総会の行方が再び不透明になり始めています。
OPECではサウジアラビアが「単独減産」に走るでしょう。しかしながら、しかしながら!ロシアは大幅増産を止める気がないようなのです。ロシアは口先では「減産に応じる」と言いながら、その裏では、「目いっぱい増産」しています。ロシアは「サウジアラビアの減産分」を穴埋めするかのように、増産に走っているのです。
原油価格が1バーレル40ドルの大台を割り込む可能性も、否定できなくなり始めています。
日本株式市場に参入しているヘッジファンドたちは、先週のメルマガでもお伝えしましたように、「原油高・新興国株高・円安・日本株高」のシナリオ(プログラム)に沿って日本株式市場に参入してきています。そこに原油安が始まれば、彼らは日本株式市場から撤退してゆくでしょう。
日経平均は、しばらく1万7,500円ラインを越えられないかもしれません。クリントン勝利のメインシナリオにおける日経平均は、当面1万6,000円~1万7,500円程度のボックス相場かもしれません。12月のイエレンFOMC通過までは、内外株式市場は力強い上昇局面には乗れないのではないでしょうか?
※本記事は、『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』2016年11月8日号の一部抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会に定期購読をどうぞ。
『藤井まり子の資産形成プレミアム・レポート』2016年11月8日号より一部抜粋、再構成
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