筆者が日本の破綻に備える理由
私は、日本の政策の失敗に備えて、ある程度、「保険」をかけておきたいと考えています。現在、取得価格ベースでIBM株に6,500万円を突っ込んでいますが、有事の際に、これを取り崩して、本チャンをこかすようなことは避けたいなぁ~と思っています。
AI革命が本格化すると言われているのは2020年以降です。今のIBMの業態が転換せず、株価が途中でバブル化しない限り、そのAI革命を見届けたいと願っています。
このホールド戦略をより強固なものにするためには、別の手段でのヘッジが必要だという考えに至ったのです。
ただ、保険とはいえ、例えば「日本国債ベアファンドを買います」と公言してしまっていいのかどうかは、迷う部分も正直あります。
「財政持続が不能になることに賭けている」のではなく、あくまで「単なる保険」であることを理解していただけると助かります。この件については、大まかには方針が固まったので、また別の機会にお話します。
ジム・ロジャーズ講演会で驚いたこと
ところで、今回のジム・ロジャーズ講演会には、株式、通貨(FX)、不動産、商品投資等、様々な投資分野に関心のある人が来ていました。おそらく、ロジャーズの投資対象が幅広いことに関係しているのかもしれません。
それで、たまたま会場の外のロビーで、不動産に投資している方と話しました。その方に「借り入れの際の金は固定ですか?変動ですか?」と聞いたら「全物件、変動金利ですよ(自信満々)」という恐ろしい答えが返ってきました。
もしかすると、ロジャーズが懸念している政府の債務残高の大きさと長期金利の変動を結び付けて考えていないのか…。
投資や経済について何も知らない人が「住宅ローンは変動金利です」というのはまだわかります(※しかし、その選択は間違いです)。現在のような歴史的な超低金利(政策金利が0%前後)の環境で、固定金利の支払いが大変なのだとしたら、元々の損益分岐点の設定を見直した方がよいのです。
固定金利に借り換えしておけば、有事の際には政府、企業、個人の持つすべての負債にリセットがかかって、逆に大儲けになります。そのため、普通の経済感覚の人は「固定金利」を選択しています。
負債を持っていない私でも、財政リスクの保険を検討しているぐらいなのに…。不動産投資をしていて、賃貸経営をやっている専業の経営者で、さらにロジャーズの講演会まで聴きにきていて、なぜ変動金利を選択するのか?
自動車を運転していながら、「自賠責保険に入らない」という選択があり得ないことは言うまでもありません。
『ウォーレン・バフェットに学ぶ!1分でわかる株式投資~雪ダルマ式に資産が増える52の教え~』(2016年12月4日号)より抜粋、再構成
※太字はMONEY VOICE編集部による
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