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アマゾンのAI食料品店『Amazon Go』はあと5年で世界を何色に塗り替えるか?=吉田繁治

AI店での買い物の流れ

食料品のAmazon Goや、AI書店では、バーコードのついてないパンを自動識別できる「ベーカリー・ファクトリー(ダスキン)」と同じセンサーが、天井のカメラで棚を常時、見ています。

入店時に、スマートフォンに表示したバーコードで本人認証を行います。それが盗難されたものでないことを証明するためでしょう。
(注)わが国でAI店を作るときは、この個人認証の仕組みは省略し、スイカのようなスマートフォン内の電子マネーに、自動チャージするようにできます。スマートフォン自体がWiFiで個別認証されるのでほぼ同じですが…

ある食料品のパッケージが棚から取られると、商品名、価格、数量を、顧客のスマートフォンにWiFiで送りながら、スマートフォン毎の「仮想ショッピングバスケット」を、本部のクラウドの中に自動生成する。

取った商品を戻せば、代金の引き落としはキャンセルされます。これが、「SelfyCart(個人カート)」の機能です。

顧客が商品を選んで、レーンのようなレジか、空港の金属探知機のような囲い(顧客の目からは見えないようにできる)を通ると、買い物の完了です。

AI店が成功する条件

こうしたAI店が成功する条件として、リアル店舗に対する設備コストと維持コストの低さがポイントになります。コスト率が低ければ、商品価格を下げることができ、商品価格が平均で5%下がると売れ数は増加するからです。

(1)全国1万3000店の大型食料品スーパーでは、売上に対する総コスト率は15%~25%です。競争力ある店舗で20%としましょう。
(2)コンビニでは、売上のほぼ15%あたりが店舗の総コスト率です。

直感的な概算ですが、AI食料品スーパーの店舗段階の総コスト率は、さらに5%下がり、売上比で10%から15%にできるように感じます。コンビニでもやはり5%下がり、10%でしょう。その分、安く売ることができるということです。平均5%も安く売れる店舗は売上が増えます。
(注)ウォルマートの価格が総平均すれば5%安です。この総平均は20%の商品で10%から15%安いことを意味します

食料品スーパーでは、今、都市部型の小型店(150坪:コンビニの約5倍)に出店のチャンスが大きい。都市部にコンビニ(5万4000店:2016年)やドラッグストア(2万店:2015年)が増えている理由は、高齢化で「住まいの都市部回帰」が生じているからです。

都市の中心部では、400坪や500坪の大型店は、敷地と駐車場の課関係で、可能な立地が限定されています。このため、せいぜい150坪店になります。これが不足しているので、コンビニとグロサリー併設型のメガドラッグストアが増えているのです。

Anazon GoのようなAI店化によって、今は400坪クラスと大型である食料品スーパーでも、圧縮した150坪店を作ることができる可能性が高くなります。

Next: あと5年で、レジだけでなく店頭在庫管理や補充もAI任せに

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