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ケインズの投資格言「株式投資の心は美人投票にあり」その意味とは?

株式投資と美人投票は似ている?

よく知られている「株式投資の心は美人投票にあり」という格言は、イギリスの経済学者ケインズの理論に基づいた言葉で、意味は「株式投資で儲けるには、自分が良いと思う株に固執するのではなく、他の人がこれから最も買いそうな株を少し先んじて買いなさい」ということを言っています。

決して、他の人が買っている株を(追随して)買えという意味ではなく、結果的に「麦わら帽子は冬に買え」と同じことを言っています。あまり注目されていないうちに、注目される可能性が高いものを仕込んでおけというわけです。

ところで、ケインズについて少し補足しますと、美人投票の例え話が有名になりすぎて一般的にケインズは短期指向の投資家とみられています。また、経済学者という肩書きからは頭でっかちの理論家という印象も持たれますが、いずれのイメージも違っています。

実際には彼は実践家であり、長期投資家でした。ファンダメンタルズ分析を重視し、徹底的な逆張り投資(下落した時に買い、上昇した時に売る)で成功した投資家で、買った銘柄は数年間保有するというスタイルだったようです。

途中、経済学の著作が世界的に話題になり経済学の第一人者として名声が広がり始めた頃、相場に失敗し大きな借金を抱え破産寸前にまで追い込まれていたという逸話があります。いくつかの窮地を乗り越え、最終的には資産を数十倍に膨らませています。

また彼は、ウォール街の投資家を見て「彼らもインサイダー情報で売買することがなかったら大金持ちになれるのに」と言っていたように、インサイダー情報などの「耳寄りな話」には全く信用を置かず、朝起きたら新聞の金融面を丁寧に読み、電話で注文を出し、仕事に向かう、これがケインズのやり方でした。

「卵を多くの籠に分けて運べというが、多くの籠についてどこかに穴が開いていないかどうかいちいち調べるのに十分な時間と機会がないなら、それは損失のリスクを拡大させる確実な方法だ」、これもケインズの自論です。

経済情勢や経営・財務状況の調査・分析に重点を置きながら、あまり多くない銘柄について十分に下調べをし、いくつかの銘柄に重点的に投資するという手法を好んだようです。

ハロー!株式』(2015年5月22日号)より一部抜粋

 

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