今回は従来のアパレルECとは全く異なるアプローチを取る米企業「Stitch Fix」を取り上げます。ファッションの煩わしさを解消するサービスで急成長しています。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2018年4月19日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
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ZOZOTOWNを脅かす新サービス
今回は、アパレルECについて書いてみたいと思います。
従来のアパレルECとは全く異なるアプローチを取る、「Stitch Fix」という会社がアメリカにあります。
つい最近上場した会社なのですが、非常にユニークなアプローチで、スタートトゥデイが提供するZOZO SUITやプライベートブランドにも非常に近い考え方を取っていると思います。
ですので、今後のスタートトゥデイの動向を見守るうえでも、比較対象としては最適なケースと言えるでしょう。
サービス概要とビジネスモデル
Stitch Fixのサービスの仕組みは非常にユニークで、これまであまりなかったものです。まずは簡単に説明しておきたいと思います。
始めにユーザーが会員登録をした後に、自分の体のサイズ、予算や服の好みを登録します。
すると、スタイリストがあなたの体のサイズや服の好みに合った服を5つ選んでくれて、その服が郵送されてきます。スタイリストが服を選ぶたびに、$20(約2,000円)が課金されます。
送られてきた服の中から、欲しいものだけを購入します。事前にお金を支払うことなく、送られてきた5つの商品のうち、不要なものは無料で返品することができます。
主なユーザー層は、忙しいプロフェッショナルなビジネスマン&ビジネスウーマンです。
実際、服をお店に買いに行ったり選んだりする手間というのは非常に大きな時間ですし、特に小さい子どもがいる人などにとっては、時間を捻出するのが相当大変になるでしょう。
また、忙しいビジネスマン&ビジネスウーマンであればあるほど、身だしなみに気をつける必要があると感じる人も多いかと思います。
Stitch Fixを使えばプロのスタイリストが自分の好みに合った服を選んでくれるため、そういったファッションセンスの問題も解決できるとも言えます。