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近々上場で時価総額「Apple超え」か。サウジ国営石油会社の将来性とリスク=シバタナオキ

最大の懸念は50%の法人税+20%のサウジ政府へのロイヤリティ支払い

配当が相対的に小さくなる理由の1つは、50%の法人税を支払っているだけではなく、20%以上のロイヤリティをサウジアラビア政府に支払っているためです。

The royalty is set at marginal rate of 20 percent for oil prices up to $70 a barrel, 40 percent between $70 and $100, and a 50 percent in excess of $100.

このように書いてありますので、

・1バレルあたり$70(約7,000円)までの分に関しては20%
・$70(約7,000円)から$100(約10,000円)の間の部分に関しては40%
・$100(約10,000円)を超えた分に関しては50%

のロイヤリティを、サウジアラビア政府に支払う必要があります。

石油の採掘はサウジアラビア政府の許可がないとできないわけですから、仕方がないと言えば仕方がない理由です。しかし投資家から見ると、このロイヤリティが気になる人も多いのかもしれません。

さらに詳しい解説が以下の記事にあるので、もう少し詳しく見てみましょう
参考:The Saudi Aramco IPO Math Problem: Cash > Barrels

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図の濃い青色の部分がサウジアラビア政府へのロイヤリティ、赤の部分が法人税、黄色い部分が営業費用や減価償却費用になります。

1バレルあたりの価格は$65(約6,500円)だったとすると、サウジ・アラムコ社の利益は約$18(約1,800円)になります。

Next: サウジ・アラムコが時価総額$2T(約200兆円)になるためのシナリオは?

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