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米朝首脳会談に暗雲。北朝鮮に「ドタキャン」カードを与えた中国の思惑とは=浜田和幸

「自分ファースト」のトランプ大統領と金正恩委員長だけに、初の首脳会談の実現にはまだまだ紆余曲折がありそうだ。中国も自国の利益を守ろうと裏で動いている。(浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』浜田和幸)

※本記事は有料メルマガ『浜田かずゆきの『ぶっちゃけ話はここだけで』』2018年5月18日号の一部抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にご購読をどうぞ。当月配信済みのバックナンバーもすぐ読めます。

プロフィール:浜田和幸(はまだ かずゆき)
国際政治経済学者。前参議院議員。米ジョージ・ワシントン大学政治学博士。『ヘッジファンド』『未来ビジネスを読む』等のベストセラー作家。総務大臣政務官、外務大臣政務官、2020年東京オリンピック・パラリンピック招致委員会委員、米戦略国際問題研究所主任研究員、米議会調査局コンサルタントを歴任。日本では数少ないフューチャリスト(未来予測家)としても知られる。

中国の入れ知恵か。金正恩が「米朝首脳会談」中止を匂わせるワケ

史上初の米朝首脳会談が迫るが…

ぶっちゃけ、「自分ファースト」のトランプ大統領と金正恩委員長だけに、初の首脳会談の実現にはまだまだ紆余曲折がありそうだ。

事前の交渉で、「6月12日、シンガポールでの開催」が決まった。それまでは、板門店、モンゴル、ジュネーブなど、様々な候補地が取りざたされていた。

安倍首相は「トランプ大統領から相談があったので、シンガポールが適地だと答えた。なぜなら、板門店では先の南北首脳会談の延長と受け取られるからだ」と語っていた。

要は、「自分ほどトランプ大統領から信頼されている指導者はいない」というわけだ。

そうした自信の表れであろうが、「シンガポールの帰途、東京に立ち寄ってもらい、直接、米朝首脳会談の結果を聞かせてもらう」と、踏み込んだ考えを述べていた。

「飛行機事故」を最大限に警戒

実は、シンガポールに決まった背景には中国の思惑が隠されている。

金正恩は中国を2度訪問し、習近平国家主席と緊密な打ち合わせを行った。
特に、大連での会談には旧ソ連製の飛行機を使うことに。

それまで歴代の北朝鮮の最高指導者は、列車での移動がお決まりとなっていた。なぜなら、飛行機事故を恐れてのこと。

独裁国家であるゆえ、トップが不慮の事故や暗殺に合うことを極力恐れているのである。

今回、ピョンヤンからシンガポールに飛行機で移動する場合にも、飛行ルート上で何が起こるか懸念しているのが北朝鮮である。

幸い、飛行ルートの大半は中国の領空となる。

そのため北朝鮮にとって、習近平から「飛行の安全を保障する」との言質を取るのが、先の大連での首脳会談の目的であった。

もちろん、それに加えて、習近平から「核の段階的な破棄に応じて、経済制裁を緩和する」との約束も得ることができたようだ。

Next: 北朝鮮に交渉カードを与えた中国の思惑とは?

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