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各紙が懸念モードで報じる経済指標をどう見る? 日銀短観に吹く微かな追い風=山田健彦

各紙が不安げに報じる「日銀短観」

そのような中、10月1日には日銀短観が公表されました。経済各紙の解説を見てみると、総じて先行きに対する懸念モードでのコメントが目立ちます。

日銀が1日発表した9月の全国企業短期経済観測調査(短観)では、すべての企業をあわせた業況判断指数(DI)の先行きが3ポイント下がった。足元の景況感は高い水準にあるものの、機械や自動車などの企業は貿易戦争を不安視している。長引く原料高も逆風だが、足元の円安が景況感を前向きにする可能性はある。

出典:9月日銀短観、大企業・製造業DIは3期連続で悪化 非製造業は8期ぶりの悪化 – 日本経済新聞(2018年10月1日配信)

日本銀行が発表した企業短期経済観測調査(短観、9月調査)の大企業・製造業の景況感を示す業況判断指数(DI)は3期連続で悪化した。3期連続の悪化はリーマンショックで過去最低を記録した2009年3月以来9年半ぶり。原材料高や自然災害による影響で景況感が悪化した。先行きは製造業がプラス19、非製造業はプラス22と横ばいを見込む。

出典:日銀短観:景況感3期連続の悪化-原料高や天候不順が影響 – Bloomberg(2018年9月30日配信)

日銀が1日発表した9月全国企業短期経済観測調査(短観)よると、大企業・製造業の景況感は3四半期連続の悪化、同非製造業も8四半期ぶりの悪化となり、企業部門の景気はピークアウト感が否めない結果となった。製造業は足元、素材産業で原油高による原料コストの上昇、非製造業は自然災害に伴う物流混乱や外国人観光客への影響が足を引っ張った。先行きは貿易摩擦への懸念などもあり、回復が見込めていない。

出典:日銀9月短観、製造業の悪化続く 非製造業も自然災害で2年ぶり – ロイター(2018年10月1日配信)

短観の中を見てみると、3カ月先を示す先行きDIは、全規模でみると全産業、製造業、非製造のいずれも2〜3ポイントの悪化を見込んでいます。

景気鈍化の要因は自然災害以外にも原油高があります。日本企業への影響が大きい中東産ドバイ原油は足元で1バレル80ドル台と、約4年ぶりの高い水準です。

エネルギー価格も加えた8月の消費者物価指数(総合)は前年同月比1.3%の上昇と、5カ月ぶりに1%を超え、消費者の実質所得を押し下げ、消費が落ち込む可能性があります。

明るいニュースもあります。企業の設備投資への意欲は衰えておらず、大企業は2018年度の設備投資額を13.4%増やす計画です。

強気の背景には、国内での堅調な需要があります。需給の引き締まり具合を示す需給判断指数(DI)は大企業製造業の国内製商品・サービスでプラス1と、前回の6月調査から3ポイント改善し、約28年ぶりの高い水準にあります。

Next: 経済指標をもとに株価はどう動くのか? 投資家が注視すべきこと

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