ヤフーの決算の中から、とても興味深い数字を見つけたので紹介したいと思います。アメリカのYahooが事業売却したにもかかわらず、日本はどう変化したのでしょうか。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)
※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2018年11月20日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。
スマホへの移行に大成功。ユーザーあたりの利用時間が凄まじい件
ヤフーはPCからスマホへの転換に最も成功した会社のひとつ
ヤフーといえば昔からあるサービスなので、スマホが主流になって以降、どのくらいのユーザーがどの程度の時間を費やしているのか、疑問に思っている方も多いかもしれません。最初に結論を書いておくと、日本のヤフーは、PCからスマホへの転換に最も成功した会社の一つと言えるでしょう。
それでは最初に、簡単に決算の概要をおさらいしたいと思います。
(参考&画像出典:ヤフー株式会社 2018年度第2四半期決算発表)
2018年の7月から9月の四半期において、売上が2,33億円で、YoY点+8.3%、営業利益は355 億円で、YoY△16.9%となっています。
売上に関しては、会計方針の変更の影響を除くとYoY+10%と、二桁成長に戻ってきているのが印象的でした。
営業利益に関しては、広告売上が増えた分よりも大きい金額を「新たな挑戦への費用」という形で投資を行っているため、前年同期比ではマイナスになっています。しかし、安定的にこれだけの金額を稼ぎ出す事業である、ということに変わりはありません。
広告ビジネスの方は、検索連動型広告が好調で、YoY+13%と、力強い伸びを見せています。
コマース事業は、ショッピング広告の売り上げがYoY+28%と、他の事業を圧倒する形で成長しています。