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決算シーズン最初の山場は27日(火)。日経平均高寄与度銘柄に注目せよ=山本伸一

さあ決算シーズン、株価が前回決算の水準を下回っている銘柄に注目

さて、これから決算シーズンが本格化してきます。証券会社などの投資判断や業績修正、好業績観測などの報道が出やすくなる局面です。事前の好決算期待がある銘柄は、実際の決算開示後の反応を見越して、決算発表を先回りして決算発表日を前に売買をするスタンスが有効になってくるでしょう。

今週は全市場の売買代金上位にIPOや材料株が賑わい、増額修正銘柄や決算材料株の売買も増加傾向。好決算期待銘柄には、決算発表を先回りした買いが入りつつある状況にあります。前回の決算シーズンを下回る株価水準となっている銘柄も多く、そういった銘柄ほど上方修正や決算の予想上ブレといった材料に反応しやすい相場とも言えます。

来週の決算は、26日の月曜から日立ハイテクノロジーズ<8036>、信越ポリマー<7970>、タカラレーベン<8897>。

27日火曜日はファナック<6954>、東京エレクトロン<8035>、キヤノン<7751>、信越化学工業<4063>、オムロン<6645>、キーエンス<6861>などの決算が発表されます。

さらに、28日水曜日には日立製作所<6501>、野村HD<8604>、ANAHD<9202>、富士フイルム<4901>、東日本旅客鉄道<9020>、任天堂<7974>など85社。

29日木曜日はソニー<6758>、京セラ<6971>、フォスター電機<6794>、パナソニック<6752>、NTTデータ<9613>、カプコン<9697>、サイバーエージェント<4751>、ガンホー<3765>など208社。

30日金曜日には村田製作所<6981>、富士重工業<7270>、NTTドコモ<9437>、日本航空<9201>、三菱地所<8802>など、500社を超える決算発表が予定されています。

注目イベントはFOMCと日銀金融政策決定会合

金融イベントとしては、27日に10月米消費者信頼感指数、29日に米新規失業保険申請件数、30日にミシガン大消費者信頼感指数・確報値が発表になりますが、やはり27日~28日開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)が注目されるところです。市場コンセンサスは現状維持で利上げは見送られる公算ですが、年内の利上げ実施についてどのような声明を出すのかに注目が集まるところでしょうか。

国内では29日木曜日に9月の鉱工業生産速報値が、30日に9月失業率と有効求人倍率、9月全国消費者物価指数がそれぞれ発表されます。そして、30日には日銀金融政策決定会合があり、日銀展望レポートが発表され、黒田日銀総裁の会見が行われます。政策決定の内容はもちろんですが、会見の内容にも注目をしたいところです。

ECBのドラギ総裁が22日、「12月の理事会で金融政策の緩和について検討する」と述べたことから、市場では日銀の追加緩和の期待が高まっており、追加緩和ともなれば三菱UFJ<8306>、三井住友FG<8411>などメガバンクや野村HD<8604>、大和証券<8601>などの証券大手、日立製作所<6501>、東芝<6502>、ファナック<6954>、京セラ<6971>などハイテクやトヨタ自動車<7203>、ホンダ<7267>、日産自動車<7201>など自動車など輸出関連銘柄など中核銘柄が買われて、日経平均のさらなる上昇もあるかもしれません。

23日の金曜日の株式市場で日経平均が400円を超える大幅高となり、これらの銘柄の上昇が目立ったのも、ECBのドラギ総裁の発言を受けた追加緩和期待で騰がったという側面もあります。

日経平均への寄与度が高い銘柄の決算が集中、27日火曜日に注目

このなかでも、特に日経平均株価構成比率上位のファナック<6954>や京セラ<6971>、売買代金上位の野村HD<8604>などの銘柄は、来週27日火曜日、28日水曜日、29日木曜日と、それぞれ直近に決算発表を迎える銘柄。これらの銘柄は、決算前の増額期待など思惑的な売買に加え、決算通過後も日銀の追加緩和の思惑も相まって、様々な角度から売買が活発になることも予想されます。

特にファナック<6954>、京セラ<6971>、東京エレクトロン<8035>といった銘柄は日経平均寄与度が高い銘柄でもあるので、これらの銘柄の動きだけで日経平均株価のプラス・マイナスのインパクトにもつながります。

ファナック<6954> 日足(SBI証券提供)

ファナック<6954> 日足(SBI証券提供)

京セラ<6971> 日足(SBI証券提供)

京セラ<6971> 日足(SBI証券提供)

東京エレクトロン<8035> 日足(SBI証券提供)

東京エレクトロン<8035> 日足(SBI証券提供)

その意味でも日経平均寄与度の高いファナック<6954>、東京エレクトロン<8035>、キヤノン<7751>、信越化学工業<4063>の決算が集中する27日火曜日の引け後の各社の決算発表と、その翌日の株価の反応と日経平均との関係がまずは来週の注目ポイントになるでしょう。

Next: 気になる追加緩和のゆくえ。麻生財務相は慎重姿勢も市場は期待

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