今夜は米中貿易交渉への進展期待のリスクオンが支え
長期化が予想されていた米中貿易交渉ですが、昨日、トランプ大統領が合意がかなり近づいており、4週間以内で分かるだろうとし、市場は期待感先行の流れとなっています。
なので、今夜の雇用統計が予想を下回ったとしても、通商合意への期待感が維持され続ける限り、株式市場を含めてドル円、クロス円相場の大崩れはなさそうな雰囲気。
もっとも、5月18日までにトランプ大統領は日本や欧州の自動車に対する追加関税の判断を下すことになります。
WTO(世界貿易機関)は、対中関税よりも自動車関税の方が影響が大きいと懸念を強めていますから、まだ少し先の話ではありますが、こういった話が出てくるようだと大きく円高に傾く可能性がありますから、頭の片隅で意識しておきましょう。
先行指標は回復傾向で市場は堅調な数字を予想
先行指標に関しては、前回(2月)から大きく改善傾向にあり、市場もまずまず楽観視しているように思います。
ADP雇用報告は先月の弱めの数字から一段と下振れており、懸念する声も一部にはあります。
ただし、ISMの発表する(米国供給管理協会)の発表する雇用指数に関しては、製造業が大きく改善を示しており、平均時給の上昇に寄与するのではという見方も多いです。
一般に米国ではサービス業(非製造業)よりも製造業の方が賃金水準は高いとされますからね。
ですので、非農業部門雇用者数が2ヵ月続けての+10万人未満、という数字になるなら別として、多少の下振れがあっても賃金が予想並みであれば、特段問題視はされないでしょう。