何かを示唆している可能性はありそう
ビットコインの価格推移については、新債券の帝王ジェフリー・ガンドラックも、株式市場のセンチメントを窺う重要な材料であるといった発言をしています。しかし、足元のこの動きはいったい、何を市場に発信しているのかが非常に気になるところです。
エリオット波動でいえば、すでに5波動目の最終局面をいったん迎えたように見えるビットコインでは、今の戻り局面は下落三波の単なる戻り局面である可能性も否定できません。
押し目と思って買ってみたら下落の途上にすぎなかった、というリスクも当然に残るところです。
金融市場はすべてが取引の直後からその実態がつまびらかになることはないのが、ある意味で特徴といえます。
それにしても実需があるわけでもなく、決済通貨としてもほとんど機能しないビットコインがある日突然に再上昇に転じるというのは、もうひとつ意味が理解できないところです。
トルコリラの問題がトルコ国民をビットコインに向かわせているといった話もけっこう信憑性はありそうですが、どうも機能性がはっきりしないと、ここから迂闊には買いについて行かれないのが正直なところです。
大地震の予兆などもそうですが、市場が何かのサインを発しているのを、我々は結局、読み取れないということはよくあるものです。
足元のビットコインの再上昇はいったい何を我々に示唆しているのか、さらに様子を見ていきたいところです。
ビットコイン取引の95%がねつ造という驚愕の調査結果
3月20日、米国のワイズ・アセット・マネジメントが米証券取引委員会に提出した調査報告書(PDFファイル)が開示され大騒ぎになりました。
それによりますと、世界中で発行されている1,000種類以上の仮想通貨やトークンの時価総額ランキングや足元の取引価格、取引量、過去の価格推移を一覧できるコインマーケットキャプが開示しているデータのうち、ビットコインの1日あたりの取引量が大幅にねつ造されており、実際には表示ボリュームの5%未満にしかなっていないというのです。
直近のビットコインの取引量は1日平均60億ドルとなっていますが、実際には2億7,300万ドル程度であることがこのワイズアセットの独自調査で判明したというわけです。
本質的なビットコイン取引をしている取引所は、
Binance:1億1,000万ドル
Bitfinex:3,800万ドル
Kraken:3,100万ドル
Bitstamp:3,100万ドル
Coinbase:2,700万ドル
bitFlyer:1,400万ドル
GEMINI:800万ドル
itBit:600万ドル
BITTREX:500万ドル
POLONIEX:140万ドル
ということで、それ以外はほとんど数字が出てこないというのがこの報告書の内容です。
ビットワイズ・アセットはビットコインETFの設定をSECに申請しており、ETF運用の正当性を証明するためにこうした調査を行ったようです。
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