4月11日にホワイトハウスで行われた米韓首脳会談は、なんとわずか2分で打ち切られた。そして、共同声明も記者会見も何もない。つまり、何1つ成果がなかった。(『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』)
※本記事は、『2011年 韓国経済危機の軌跡(週間 韓国経済)』2019年4月14日号の抜粋です。ご興味を持たれた方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月すべて無料のお試し購読をどうぞ。
無駄に終わった文在寅大統領の訪米。日本は日韓首脳会談を拒否?
個別会談「わずか2分」で打ち切り
今回は4月11日にホワイトハウスで行われた米韓首脳会談について解説したい。
韓国は米朝首脳会談が決裂したことで、米国・北朝鮮の両方から仲裁役を拒否され、裏切り者として扱われている。それをなんとか払拭しようと訪米したわけだが、その結果は惨憺たるものであった。
この日、両首脳は単独会談と小規模および拡大会談でハノイ談判の決裂後に弱まった米朝交渉の動力を回復させる案などについて深く議論したという。
両首脳はこの日午後、単独会談に続いて小規模会談および拡大会談をすべて終えた。冒頭発言と記者との問答を含む単独会談は29分間、参謀が同席した小規模会談と拡大会談はそれぞれ28分間、59分間行われ、両首脳は韓半島非核化問題をめぐって116分間ほど向き合った。
当初、単独会談は15分間の予定だった。しかし12時18分に会談が始まり、両首脳の冒頭発言に続いて記者団とトランプ大統領の問答が27分間ほどあり、同席者がいない単独会談は事実上2分間ほどだった。
何しろ15分の予定だったトランプ大統領と文在寅大統領の個別会談が事実上、2分で打ち切られたからだ。
このニュースに日本中が衝撃を受けたわけだが、韓国ネットでも2分で打ち切られたことに対して、電話で良かったなどと米韓首脳会談に批判的なコメントが殺到している。
成果はゼロ
2分という時間は衝撃だが、それ以外でも、実際、共同声明もなければ、共同記者会見も何もない。つまり、何1つ成果がなかった。
例えば、韓国はイラン産の原油を輸入しているが、米国はイラン産の原油を経済制裁の理由に、各国に輸入しないように要請している。そして、日本など既に大量輸入している国に対して期限を設けて輸入を一時的に許可していたわけだが、その期限の延長を韓国は要請しようとしていた。他にも韓国製自動車の関税適用除外などもある。
しかし、それらは話し合いが行われたかすらわからないという。
さらに、北朝鮮シンパである文在寅大統領にとって、開城工業団地の再開、金剛山観光ツアーの復活などの制裁免除を要請したと思われるが、それもおそらく断られている。