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バブル時代と変わらぬフィリピン人女性「出稼ぎ」の実態〜管理売春と覚せい剤疑惑=山岡俊介

入管庁の目を盗んでやりたい放題?

極めつけは「覚せい剤」疑惑。

「付いた子が黙ったままでともかく雰囲気が暗い。かと思うと、急に怒り出したり、呂律が回らないなど明らかに様子がおかしい。それで親しくなった子に聞いたら、店の子のかなりがやっていると打ち明けられました。むろん、ママ公認だそうです」(前出・事情通)

バブル時代、フィリピンクラブはどこにも女の子がショーをやるための一段高くなったステージがあった。だが、この店にはステージはなく、専らカラオケとチークダンスを客とやるぐらい。

話を総合すると、店の子の大半は旅行目的などの短期ビザで来日しているようで、だからその最大期限の3カ月の間に結婚相手を見つけ、次の来日時には日本人との配偶者ビザでの入国を狙っているからのようだ(むろん、短期ビザでの就労は違法)。

入管庁によると、18年度の来日外国人の在留資格取消はたったの832件。ベトナムが約半数の416件で、フィリピンは43件。

近年、フィリピン女性は偽装結婚し、「日本人の配偶者等」の資格で入国する者がひじょうに増えているというが、18年度の偽装結婚が理由の資格取消は全外国人で80件と、これもごくわずかに過ぎない。

こうして見て来ると、このフィリピンクラブ「I」、入管の手が回らないことをこれ幸いに好き放題にやっているようだ。

逃げたくても逃げられないホステスたち

17年10月、大阪府警は電子的公正証書原本不実記録・同供用容疑で泉佐野市のフィリピンクラブ経営者(59)を逮捕したが、その手口と似てなくもない。

この経営者は闇金を経営。貸すのは店の女の子と客だけで、結果、女の子は「3年間うちで働いてくれたら後は自由」との約束が反故に。一方、客には借金を相殺するからと偽装結婚をさせるケースもあったという。

今回、本紙に情報が寄せられた成田市内のクラブのフィリピン人ママは47歳で、店の名は自分の名前と同じ。ビジネスパートナーのナンバー2のSもフィリピン女性で、こちらは39歳。3度偽装結婚をしているという。

それにしても、なぜ、未だこんな店で働く子が後を絶たないのか?

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