大阪市の松井一郎市長が17日、2021年4月にスタート予定だった市立小中学校の給食費無償化を今年4月から実施することを明らかにした。新型コロナウイルスの感染拡大で負担を強いられている子育て世帯への支援として急務であると判断したという。
時事通信、毎日新聞、日本経済新聞によると、政令市で市立小中学校の給食費を無償化するのは初めてのこと。松井市長は「各家庭で1人当たり年間5万円程度の可処分所得が増える」と、政府要請の一斉休校で支出が増えたり、仕事を休まざるを得なかったりして経済的に苦しい状況にある子育て世帯が「安心して子育てできる形を作る」ための政策であると説明した。
新型コロナ対策で大阪市が給食無償化へ | 2020/3/17 – 共同通信 https://t.co/zzBMtRnn7T新型コロナによる経済マイナスが子供達の栄養補給に悪影響とならない様に、令和3年から実施を目指していた給食無償化を前倒しでスタートします。
— 松井一郎(大阪市長) (@gogoichiro) March 17, 2020
各紙によると、大阪市の給食費無償化は、20年度は所得制限を設けずに全ての児童・生徒を対象に実施する。1人当たりの給食費は小学校が年間約4万4000円、中学校が年間約5万円。20年度予算案を修正し、財政調整基金を取り崩して市が負担する給食費の財源に充てるという。
政令市が実施するこの新たな取り組みについて、吉村祥文大阪府知事は「大都市である大阪市で公立の小中学生全員の給食費無償化とか、凄すぎる。なかなかこれはできないよ」と自身のTwitterに投稿。
大都市である大阪市で公立の小中学生全員の給食費無償化とか、凄すぎる。なかなかこれはできないよ。
〉新型コロナ対策で大阪市が給食無償化へ | 共同通信 https://t.co/s0kPxiwcfl— 吉村洋文(大阪府知事) (@hiroyoshimura) March 17, 2020
「財源は大丈夫なのか」という声については、松井市長が自らのTwitterアカウントで「予算ベースでは、収支不足となるが、決算では完全黒字基調なので給食無償化財源は十分賄えると判断しました」と述べている。
橋下、吉村、市長時代に徹底的な行財政改革を実施され大阪市は予算ベースでは、収支不足となるが、決算では完全黒字基調なので給食無償化財源は十分賄えると判断しました。子供達への投資は未来への投資であり、彼らがさらに大阪の成長を実現してくれると確信しています。 https://t.co/cP3vnXRUpR
— 松井一郎(大阪市長) (@gogoichiro) March 17, 2020
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