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吉野家はコロナに打ち勝つか?超特盛・RIZAPコラボのダブルヒットで黒字転換=馬渕磨理子

純利益の赤字の背景には、ステーキレストラン「アークミール」の赤字が続いていたことが挙げられます。アークミールは競争が激しいステーキ業界で苦戦を強いられ、19年2月期に9億円の営業赤字を計上。吉野家ホールディングスは、2020年2月末にアークミールを安楽亭に事業譲渡しました。

一方、中核である牛丼の「吉野家」自体も今が変革の時です。2025年を見据えた⻑期ビジョン「NEW BEGINNINGS 2025」を策定。その実現を目指し、2017年2月期〜2019年2月期の3年間を成⻑シーズを生み出す時期と位置付け、店舗のリストラを進めてきました。

ターニングポイントを迎えている吉野家ホールディングスは、2019年度は赤字転落となっていますが、今後もリード(売上高)を伸ばすことで利益に厚みを持たせる方針は変わっていません。先を見据えていけば、吉野家ホールディングス全体の利益改善が見込めると言えそうです。

この赤字に対して、河村社長は「牛丼が売れなかった時代に、一気にコスト削減して利益を確保していく方法で体制を整える経験があった。赤字のタイミングでコスト削減をする手を打つこともできたが、今はフォーマットを変えようとしている時期であり、極端なコスト削減はせずに、店舗によるサービス向上とトップラインを伸ばす」ことを大事にしていくと方針を述べています。

image by: yu_arakawa / shutterstock

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Next: ここからは、堅調な牛丼の「吉野家」に焦点を当てて分析していきます――

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