上から目線で「自粛・休業・ステイホーム」
現在、苦境に落ちている航空、観光、小売り、娯楽、外食、自動車、電機・部品、アパレル業界は、大量の従業員を抱えている。数百万人から数千万人レベルで従業員がいる。
何も考えないで「自粛・休業・ステイホーム」を強要している人たちは、もしかしたら影響を受けていない業種に就いている人、あるいは年金受給者、あるいは自粛でも金銭的ダメージを受けない富裕層なのかもしれない。
そうであれば、上から目線で「自粛・休業・ステイホーム」を強要できる。
特に富裕層は働かなくても食べていけるだけの資産がある上に、株式配当やら家賃収入などの不労所得があるので、より上から目線でモノを言える。
カネのある芸能人も「面白いことがある。可愛い子がカネに困って風俗をやることになる。それを楽しみに待とう」と言っている。
しかし当たり前のことだが、大多数の人は富裕層ではないし、成功した芸能人のように遊んで暮らせるわけでもない。毎月きちんと働かないと給料が入らないし、仕事がなくなれば暮らしていけなくなる。
政府に給付金10万円もらったら安心して自粛できるような身分ではないし、その10万円で家族が養えるわけでもない。「自粛・休業・ステイホーム」が続いている限り、いつでも生活は破綻しかねないギリギリの状況なのである。
緊急事態宣言の延長は正しいのだろうか?
今後は建設や海運に関しても内需減退に巻き込まれていくことになる。そして、これだけの業種が苦境に落ちると、IT業界や一部の製薬会社だけが儲かったとしても、結局は最後に大きな不況の波に飲み込まれていく。
特効薬や治療薬は今日明日できるわけではなく、ワクチンは場合によっては来年に持ち越される公算が高まってきている。
1年も自粛・休業・ステイホームで生きていける企業や個人はない。政府も行政も1年も給付金や補償を出し続けることはできない。
それなのに「自粛・休業・ステイホーム」だと馬鹿の一つ覚えのように言っていたら、自分で自分の首を絞めることになるということに早く気づかなければならない。給料が減り、ボーナスがなくなり、下手したらクビになり、会社がなくなり、路頭に迷うことになる。
だから、何も考えないで、ひたすら「自粛・休業・ステイホーム」を連呼するのは無責任だというのだ。今に及んでそれしか言っていない人は、ある意味、無責任だし一方的だし残酷な人である。経済が壊滅的ダメージを負って困窮する人は「勝手に死ね」と安全地帯で言っているに等しい。
それでは絶対に駄目なのだ。