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米国株インデックスへ積立投資すれば間違いないは本当?ユーチューバーまで語り出すと危険=栫井駿介

最近、「米国株インデックスに積立投資しておけば間違いない」という風潮が目立ちます。そんな耳障りの良い話に対してこそ、慎重な投資家は気を配る必要があります。(『バリュー株投資家の見方|つばめ投資顧問』栫井駿介)

プロフィール:栫井駿介(かこいしゅんすけ)
株式投資アドバイザー、証券アナリスト。1986年、鹿児島県生まれ。県立鶴丸高校、東京大学経済学部卒業。大手証券会社にて投資銀行業務に従事した後、2016年に独立しつばめ投資顧問設立。2011年、証券アナリスト第2次レベル試験合格。2015年、大前研一氏が主宰するBOND-BBTプログラムにてMBA取得。

経済と金融緩和の綱引きは休戦も、均衡が崩れる時は大きく動く

6月の株価は上下どちらとも方向性が見えない展開となりました。

新型コロナウイルスの感染拡大が長引きそうな様相を見せている中、空前の金融緩和が市場を下支えしています。経済状況は最悪期を脱したように見えますが、「コロナ前」と比較すると大幅な悪化が続いていることは間違いありません。

米国の失業率は10%を超え、6月の3倍以上にのぼっています。さらにこの裏には、就職活動をしていない「隠れ失業」も少なくないと見られ、統計数値だけを素直に受け取ることもできません。

出典:Investing.com

出典:Investing.com

感染の収束が見えない限り、「7割経済」と言われる状況が継続するでしょう。これが長引くほど影響は甚大になります。いまやショックの大きさではなく、かかる時間との勝負となっているのです。

時を追うごとに悪化する経済と、金融緩和による株価の下支え効果の綱引きが続くのが現在の市場です。そのラリーは5月までの「金融緩和勝利」で一息ついたようで、6月の売買は低調です。目安とされる1日の売買代金2兆円を下回る日が目立ちました。

現在は綱引きの「均衡点」となっています。しかし、均衡が崩れる時は大きく動くものです。新たなリスクの出現により大きく下がるか、さらなる金融緩和により上昇するか、どちらになるかはわかりません。ただし、急激に動くとしたら「下落」のケースです。

それが7月になるのか8月になるのか、それとも小康状態が年内まで続くのか、それは予想できません。しかし、どこかで大きく動くことは確かです。

私たちが動くべきは大きく下がったときですから、今はそのタイミングを息を潜めて待つときです。上昇基調で買えずに焦っている人が多いようですが、それこそが投資のパフォーマンスを下げる最大の要因です。私もこのことに気づくまでにかなりの時間を要しましたが、それからは大きな失敗を避けられるようになりました。

長期投資で求められる最大のスキルは「待つこと」です。これは、売らないで上昇を待つのももちろんですが、買い時を待つことも含みます。邱永漢氏が言ったように「投資の利益は我慢料」に他ならないのです。このことを肝に銘じておきましょう。

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