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冷凍食品“手抜き”論争に終止符。フードテックが主婦と食卓を笑顔にする=シバタナオキ

「フードテック」という言葉をご存知でしょうか?最新テクノロジーを駆使することで、新たな食品の開発や調理プロセスの自動化を模索するビジネスです。今回は、最近私が読んだ本から、このフードテックについて考えていきます。(『決算が読めるようになるノート』シバタナオキ)

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※本記事は有料メルマガ『決算が読めるようになるノート』2020年9月8日号の抜粋です。ご興味をお持ちの方はぜひこの機会にバックナンバー含め今月分すべて無料のお試し購読をどうぞ。

プロフィール:シバタ ナオキ
AppGrooves / SearchMan共同創業者。東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻 博士課程修了(工学博士)。元・楽天株式会社執行役員(当時最年少)、元・東京大学工学系研究科助教、元・スタンフォード大学客員研究員。

フードテックの本質と最先端の技術が整理された良著

今日の記事では久しぶりに書評を書いてみたいと思います。個人的に読んで勉強になった本の紹介で、PRを依頼された書評ではありません。

対象となる本は、『フードテック革命〜世界700兆円の新産業「食」の進化と再定義〜』という本です。この本にはフードテックの本質と最先端の技術が整理されています。

「フードテック」とは、最新のテクノロジーを駆使することで、今までの料理や食材調達とは全く異なるプロセスで食品を開発したり、今までにない調理プロセスや自動化を模索するビジネスです。歴史が長い産業ではありませんが、近年、目覚ましい進歩を遂げている分野のひとつでもあります。

今日の記事では、なるべく書籍のネタバレをしない範囲で、私が個人的に気になった3つのテーマについて簡単に感じたところを書いてみたいと思います。

なぜ代替肉(プロテイン)が必要?

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ひとつ目は、「代替プロテイン」に関してです。

いわゆる「人工肉」と呼ばれる製品ですが、なぜここ数年の間に人工肉の需要がここまで高まったのかと言うと、現状の世界的な人口増加ペースのままだと、世界中の人々が食べる量の肉を生産することが、現実的に不可能だという背景があります。

そんな背景の中、どのように人工肉が作られて、どのように進化しているのかという説明が、個人的にはとても勉強になりました。

ひと口に人工肉と言っても、植物性のベジタリアンやヴィーガンの人にも食べられる物から、より栄養を考慮した昆虫食まで様々な種類があり、その市場規模は実際にどんどん拡大している状況なので、くわしくは本書で読んでみてください。

「キッチンOS」という考え方

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2つ目は、「キッチンOS」という考え方です。本書に何度も出てくる考え方で、キッチンをひとつのプラットフォームとして捉えて、そのプラットフォーム全体を司るオペレーティングシステムが今後必要になってくるのではないか?という前提に基づいています。

これまでキッチンで行われてきたことのほぼすべてはアナログで、データを取得するのが困難でした。しかし、キッチンOSが浸透すると、キッチンにおける色々なデータが取得できるようになります。

例えば、

「ある料理が特定の曜日に頻繁に料理される傾向にある」
「どのお酒が家でいつ消費されているのか?」

といったようなデータが取得できるようになり、利用者にとっての見える化だけではなく、事業者にとって生産や出荷タイミングなどの最適化のデータにもなるのではないかと思います。

日本的に言うとDX文脈(デジタルトランスフォーメーション:ITの浸透で暮らしのあらゆる場面を良い方向にする)になるのかもしれませんが、これまでアナログかつ個体差が大きい(家庭毎に好みが大きく異なる)情報がデジタルに変換されるという点で、大きな進化が期待できる分野のひとつと言えるでしょう。

本書には具体的な事例がたくさん掲載されていますので、気になる方は本書をお読みください。

Next: 冷凍食品は手抜きなのか? 感情論とフードテックの妥協点は

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