14)アルコール飲料企業「Monarch Beverage」も大量解雇
Monarch Beverage社も販売不振でリストラへ。企業は吸収合併されますが、社員は取りあえず解雇すると報道されています。
米国中西部の大手酒類卸売業者「Monarch Beverage社」は、2020年12月に633人の従業員を永久解雇すると発表した。
出典:Monarch Details Employment Changes Amid Acquisition – Inside INdiana Business(2020年10月21日配信)
15)病院グループ内でもリストラ続々
約200年前に創立されたフィラデルフィアの名門私立医系のトーマス・ジェファーソン大学(学生数8,000人弱)では、パンデミックの影響で財政赤字となり、少なくとも正規職員500名を削減する発表。
傘下14カ所の病院を運営しているが、パンデミックで320M$の政府支援を受けるも、直近の財政年度で300M$の赤字を出している。
16)大手通信会社「AT&T」の大量解雇
AT&T社は、第3四半期に従業員の3.6%に相当する8,720人削減して、23万5,000人以下に減らすと発表。
17)ビール「バドワイザー」製造会社も解雇、販売の落ち込み止まらず
アンハイザー・ブッシュ(Anheuser-Busch Companies, Inc.)社は、米国最大のビール製造会社で、世界第3位のビール生産量を誇る企業です。
主力商品はバドワイザー・ビールである。 他にミケロブなど多数のブランドを持っており、米国内で12カ所のビール工場を保有。
今回、全米で約400人を永久解雇するとのことである。
18)ミネソタ大学、ミネソタ医学大学、フェアビュー健康医療サービスグループの統合医療法人の大量解雇
ミネアポリスに本拠を置くM Health Fairview(ミネソタ大学、病院、クリニックの健康・医療法人)は、900人を解雇することがわかった。
ミネソタ、ウィスコンシン州の56の診療所のうち16箇所を閉鎖し、St.Paul市のリハビリセンターも閉鎖すると発表。また、St. Paul市のSt. Joseph病院の救急治療部門を年末までに閉鎖する。
以上のリストラ策で3万4,000人職員の3%に相当する900人を解雇する。これは、パンデミックで病院の財政悪化が増加し、250M$の赤字が出ているためである。
出典:M Health Fairview to lay off 900, close hospital ED(2020年10月5日配信)
ここまでざっと、注目されている米企業の店舗閉鎖・大量解雇の報道を紹介しました。
企業再生には経費削減が必要で、例えば不動産リース料削減を目的にしたチャプター11(米連邦破産法第11条)の申請が主流です。今後は、複数回の更生法申請から、企業整理・清算に入るケースが増えて来るでしょう。
つまり、完全清算処理となれば、大量解雇が今後も続くことになります。