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金(GOLD)は2027年まで上昇へ。ビットコインへの乗り換えは吉か凶か=江守哲

金相場の見方

金相場はようやく上げてきた。1カ月ぶりの高値を付けたことで、再び投資家の関心が金に向かうかに注目している。

ただし、株価が依然として堅調なだけに、金市場に投資マネーがすぐに戻ってくるとは考えにくい。それでも、金相場は徐々に値を回復しており、一部の投資家や投機家は買い始めているといえる。

逆に、いまよりも安い水準で金を売ったのは、現在株式を積極的に買っている投資家たちである。先週も解説したように、投資家は11月に金関連ETFを大量に売却した。自らの売りが、金相場の水準を押し下げたわけである。

このような一方通行のマネーフローが確認されたときには、その後の動きにぜひ注目しておきたいところである。今後何が起きるかをみておけば、今後の投資判断の参考になるだろう。他人の投資行動を参考にすることで、学べることもある。

金相場はこれまでなかなか上値追いにはならず、苦しい展開が続いていた。また、ドル指数は数年ぶりの低水準で推移していても、ほとんど材料視されなかった。その一方で、金相場が上がってくると、財政出動やFRBの政策を理由として取り上げている。

しかし、その状況はすでにかなり前から起きている。所詮、市況解説は後講釈である。

米国で初のコロナワクチン供給が加速しているとの報道を受け、感染流行の潮目が変わり始めるとの期待感が浮上し、これが株式市場のセンチメントを押し上げているが、それでも金が上がるのは説明がつかない。

しかし、相場とはそういうものである。投資家が散々売った後に戻り始めたことは、相場ではよくあることである。指摘してきたように、これまでの投資フローを理由に下げていたときには、しっかり買っておけば、あとでよいことがあるはずである。

中銀は当面、株高と金相場を支え続ける

FOMCではハト派的な姿勢が示された。いまはとてもではないが、出口戦略などを語ることはできない。とにかく、株価を支える必要がある。少なくとも、パウエルFRB議長からは、利上げや量的緩和策の縮小などの発言は当面出てこないものと思われる。

無論、このような中銀の姿勢は、株高と金相場を支えるだろう。

一方で、米バイオ医薬品企業モデルナのワクチンが、米食品医薬品局(FDA)が有効性や安全性に問題がないとし、緊急使用の承認が得られたことは、金相場の上値を抑える材料になりやすい。とはいえ、このような材料は、所詮は目先のものでしかない。長期投資家にとっては気にする必要はあまりないだろう。

金は2027年まで上昇する

私自身は、金は2027年まで上昇するとみている。この点もすでに当メルマガで解説したとおりである。

現在の水準から3倍から5倍になるポテンシャルを持っていると考えている。また、インフレへの備えも必要である。したがって、長期目線を失わずに、じっくりと取り組むのがよいだろう。

Next: 金の代替として買われるビットコイン。投資妙味はあるか?

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